お菓子とお茶の香りのマリアージュも考えよう
香りのあるお菓子とのマリアージュも考えましょう
お菓子の香りとお茶の香りの相性もあります。
お菓子を口の中に入れた後に、お茶を飲むと、口の中でお菓子の味とお茶の味が溶け合うことになるので、味と味のマッチングは大切なのですが、思いのほか口の中には香りが残るのです。
したがって、口の中に香りの残るお茶、しかもお菓子の香りと相性の良いお茶を選ぶことも重要です。
中国茶には、ナッツのような芳ばしい香り、蘭のような香り、黒糖のような濃厚な香りなど、様々な香りのバリエーションがあります。それらの香りとお菓子の持つそれぞれの香りのマリアージュも、あれこれと考えてみると面白いでしょう。
たとえば、シナモンドーナッツなどのシナモンの香りのお菓子があったとしましょう。
その香りとマッチするお茶を考えてみるのです。そこで、熟した果実の香りのする東方美人を合わせて見ましょう。シナモンの香りを損なわず、お茶の香りも感じさせるというなかなかの組み合わせです。
時にセオリーを破ってみるのも面白いのです。
チョコレートにはどんな中国茶?
チョコレートには、しっかりした味わいでカカオの香りの台湾の木柵鉄観音がとてもマッチします。しかし、少し発想の転換もしてみると、新しい世界が広がります。
たとえば、チョコレートと白牡丹の組み合わせを考えて見ましょう。
白牡丹は白茶の一つ。渋みが少なく爽やかなお茶です。やわらかい優しいお茶は、チョコレートの強さに負けてしまうのでは?と思うのですが、いやいやどうして白牡丹には、チョコレートに完全に隠れてしまうことはない、縁の下の力持ち的な味わいがあるのです。
おそらく、白牡丹が純粋な大白茶(白茶の主な原料)だけで出来ているのではなく、烏龍茶の代表的な品種である水仙がブレンドされているところに、その秘密があるのかもしれません。
チョコレートの強さに、あえて白牡丹の弱さをあわせて、お菓子の味わいをメインに押し出しつつ、お茶そのもの味わいも楽しんでしまえるという組み合わせも、とても面白いものです。