中国茶/中国茶の基礎知識

中国茶藝師資格とは?

今人気の中国茶藝師。では、茶藝師の資格ってどのようなものなのでしょうか?「茶藝師国家職業標準」に沿ってみてみることにしましょう。

執筆者:平田 公一

目次
 茶藝師ってなに?
 初級、中級、高級?茶藝師にはどのような区分があるの?
 なにを勉強するのか
 茶藝師取得のための試験
 茶藝師を取得するための国内機関等

茶藝師ってなに?



高級茶藝師のお手前


今現在日本国内において、紅茶や日本茶のように統一的なインストラクター資格というものは存在しません。それぞれの茶荘や教室が付与するインストラクター資格はありますが、その実力はまちまちで、標準がないと言ってよいでしょう。

そのために、中国国内の資格として存在している中国茶藝師(他には評茶員という資格もありますが、これは別途ご紹介します。)の資格が注目を浴びています。

では、茶藝師とはどのような資格なのでしょう。

簡単に言ってしまえば、2001年に創設された、中国国内では茶館やホテル等で茶芸関連の業務に従事する場合に取得が必要な職業訓練資格です。しがたがってこの資格を付与するところも、中国労働社会保障部(日本の厚生労働省のような役所)なのです。

もともと中国は共産主義の国ですから、市場経済導入まではサービス業という概念が存在していないといっても良い状況でした。職業に就いてもその知識がないままに、サービスもしないスタッフが多くいるのは経営上問題があると考えた中国国際茶文化研究会の会長が政府等に働きかけ、「従業員に対する職業能力の向上を期することを目的とし」て創設した資格なのです。

とはいえ、この資格は、「中国人民共和国労働法」などの関係法規に基づき定められた「国家直行分類大典」に準拠する「茶藝師国家職業標準」に則って付与されますので、それなりに一定の質が確保される仕組みになっています。

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