圓綫壷(周波の作品) |
若手作家、張泉林氏 |
天片石瓢壷(呉 小平の作品) |
細くよじれた苦丁茶 |
さて、恒福茶具というお店の名前ですが、なんだかとてもおめでたい漢字が並んでいますが、どのような由来があるのでしょう?
■ 白川さん
「恒福茶具」の名前の由来ですが、恒福という言葉は中国語で末永い幸せという意味です。上質な茶器と中国茶でお客様に幸せなひと時をご紹介して、お客様が幸せなひと時を喜んでいただける事で私も幸せな気分になれる。
中国茶の趣味は一生涯続けていただける、本当に優雅な趣味だと思っています。お客様も私も一生涯幸せで過ごせる事を願って、「恒福茶具」と名づけた訳です。
▼ ガイド
なるほど、一生幸せですごせる茶器、そしてお茶って、素敵なことですね。
そんな思いをお店の名前にした白川さんが、今一番力を入れたいと思っているのは、やはり茶器なのでしょうね。
■ 白川さん
茶器に関しては、どこまで行っても宜興紫砂壺です。日本の急須と違った魅力と、世界でも唯一である宜興紫砂壺、それもあくまでも型出しではなく作家の手作りの紫砂壺、それ以外にご紹介する商品はありません。
もちろん、お茶も力を入れていますが、お茶に関しては日本では偽物の多いプーアル生茶に拘って販売して、多くのお客様に本物のプーアル茶を知っていただき、市場から偽物をなくす手助けになればとも思っています。
▼ ガイド
茶器に関して少しお伺いすると、白川さんは、若手の作家の作品を中心に扱われていますが、そのような若手作家をどのように発掘されるのですか?
■ 白川さん
中国は商取引も人との出会いも、全てコネがないと上手くはいきません。若手作家との出会いも全て作家からの紹介であったり、人を介したところから出会いがあります。
宜興紫砂壺の作家さん達はそれこそ何千人と居ますが、若手も含めて多くの作家さん達は伝統を模倣する製作が中心で新しい世界を切り開くような作風をあまり感じられません。
伝統を重んじながらも新しい文化を生み出すような作風を模索している、そんな事を感じさせられる作家さんと出会いたいといつも思って宜興へ足を運んでいます。
▼ ガイド
茶器以外にもプーアール茶や茶外のお茶まで広くお茶を取り扱われていますが、特におすすめがあったら教えてください。
■ 白川さん
「恒福茶具」で一番売れている茶葉は、なんと苦丁茶(一葉茶)です。
苦丁茶(一葉茶)は茶外のお茶ですが、中国でも一般家庭まで浸透している健康維持にとても効果的なお茶です。効能については薬事法の関係もあって詳しくご説明出来ないのですが、飲んでみればその効果は人それぞれに実感できて、一度飲まれると必ずリピーターとなります。
また中国旅行の際にガイドや茶商で勧められて購入して、飲んで見た結果再度購入したくて日本で販売している店舗を探して訪れてくださるお客様が非常に多いです。特にお年寄りには効能が著しく、苦丁茶(一葉茶)の取り扱いを絶対に止めないでくださいと念を押されてお願いされたりするケースもあります。