中国茶/おすすめの花茶など

茉莉花 [木麦]穂

春茶なのに秋が旬の茉莉花茶。そんな茉莉花茶の中でも極上の香りに酔いしれませんか。麦の穂を模した福建省の茉莉花茶。

執筆者:平田 公一

[木麦]穂(茉莉花茶)

春に摘まれた茶葉に、夏に摘まれた茉莉花の香りがつけられて、日本に届くのが秋。春茶なのに旬が秋なのは、きっと茉莉花茶ぐらいでしょう。7月にアイスジャスミン茶をご紹介しましたが、こんどは秋の夜長においしい[木麦]穂はいかが?

7月にも紹介しましたが、茉莉花茶(ジャスミン茶)は俗に「三イン一提」といって、茶葉と茉莉花を一緒にして花の香りを付けるのですが、この茉莉花茶の旬が夏。だから、春に摘まれた茶葉は、製茶したあと倉庫で丁寧に保存され、茉莉花が咲くのをじっと待つのです。

そして夏、茉莉花の蕾が膨らむと、花が工場へ運ばれ、花が開き始めるのを待った後、茶葉を包むようにかぶせられ(打堆)、一定の時間が過ぎて香りがついてきたら(いん花)、蒸れないように風を通すように茶葉と花が混ぜられます(通花)。

工場は蒸せかえるような暑さ。一回の香りつけに用いられる茶葉は、茶葉100kgに対して茉莉花茶が50から60kg。たくさんの花が使われているのですね。

そんな中花の香りが茶葉に移ったら、こんどは花を取り除く作業が始まり、そして火入れを行います。そしてこんな作業が数度繰り返された後、再び花を加える作業が行われ(提花)、花は全て手で取り除かれてようやく茉莉花茶が出来あがります。

 

おいしいお茶みつけたっ!ChinatyParty」に工程が詳しくかかれていますので、参考にしてください。

「[木麦]穂」という名前の茉莉花茶は、こんな工程をへて丁寧に作られた茉莉花茶。

しかも、福鼎大白茶という福建省で作られる茶葉の芽を二つ丁寧に拠って、まるで麦の穂のように加工したもの。見た目の優雅さとそして非常に高い香り。これだけで、もう癒されるという感じです。

暖めた背の高いグラスに茶葉を入れた後、沸騰した後一息置いたぐらいのお湯を、そうっと上から注いでみましょう。

グラスの中で、ゆくりと次第にふくらみ、拠りがほどけていく様は、まるでスローモーションの映画を見ているよう。しかも、湯にはたくさんの産毛が浮遊しているのが見て取れるはず。

とても良い香りがあたりに立ち込めてくれば、さあ、頂きます!

こんなお茶をのんびりと秋の夜長に楽しむだけでも、上等な気分になれるというもの。

 

 

是非、極上の香りの世界にどっぷりと浸かってみてください。

(茉莉花、製茶工場の画像は、「おいしいお茶みつけたっ!」の愛里さんからご提供いただきました。)

  おいしいお茶みつけたっ!ChinatyParty
 http://homepage2.nifty.com/kanon-cg/


 
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