お茶と暦

今まさに中国では新茶の季節が到来です。ついつい忘れがちですが、茶は農産物。当然自然の摂理の中で成長し、芽を吹き葉を広げていくわけです。したがって、四季の移り変わりの中でお茶は、昔から暦と密接な関係を持ってきたのです。

その暦の中で特に取上げられるのが、二十四節気(にじゅうしせっき、にじゅよんせっき)です。二十四節気は、太陽の運行にあわせて一年を二十四(おのおの十五日間)に分け、それぞれの季節にふさわしい名をつけたもので、現在私たちが使っている新暦では、春分(昔は冬至)の位置にある太陽が、その位置(「春分点」といいます。)を出てから、天球を一周し再び春分点に戻ってくるまでの経路(「黄経(こうけい)」といいます。)を360度とし、これを24等分して各節気を置き、一年間の気候の移り変わりをわかるようにしたわけです。

太陰暦

暦としては、月の運行をベースとした太陰暦がありました。新月の日をその月の1日とし、次ぎの新月までを1か月として計算するので、1か月は29日から30日。それを12月重ねたものが太陰暦の一年となっていました。

しかし、それでは太陽年より約11日短くなってしまいます。このため、閏月をもうけて調整したのです。この調整された暦は「太陰太陽暦」と呼ばれています。これはすでに中国の殷の時代には用いられていて、日本には飛鳥時代に採用されたと言われています。通常、陰暦・旧暦と呼ばれるのは、この太陰太陽暦なのです。

しかしこれらの暦の日付は、実際の季節の移り変わりと合わなくなってくるので、この暦が使われていた中国黄河中・下流域の農耕地区(茶の産地もここに含まれています。)などでは不便なことが多く、季節の基準点を示す必要があり、そのために二十四節気が暦に記載されるようになったと言われています。