角食パンがおいしい店は貴重

この5月、京王線のつつじヶ丘駅前にオープンしたばかりのブーランジェリー クープの第一印象は「角食パンがおいしい!」でした。世の中にはいろいろなパンがありますが、普通の食パンがおいしい店は貴重です。

店主の猿田剛さんは、リスドォル・ミツ、多奈加亭などで10年近くパンを焼いてきて、今年独立しました。食パンのほかバゲットやクロワッサン、あんパンやメロンパン、惣菜パンにサンドイッチなど、幅広いメニューのラインナップで楽しませてくれます。

お昼には菓子パンも惣菜パンもハード系食事パンも一通り揃う
左から販売の北村さん、猿田たか子さん、剛さんご夫妻、製造の浜辺さん

 

店の名前となっている「クープ」とは、バゲットなどの成形の仕上げに入れる、切り込みのこと。パン職人は作品にサインするように、クープを入れます。きれいなパンづくりを心がけたい、と猿田さんは店名に想いをこめました。

クープの入ったバゲットは、ローストした国産小麦で香ばしさを、イーストに併用した自家製のルヴァンリキッド(液体酵母)で味に深みを出し、 石窯で焼き上げています。軽すぎず重すぎず、ほどよいバランスです。

冒頭に書いたおいしい「普通の食パン」にもルヴァンリキッドが使われています。トーストするとサクッとして、薄めのミミも食べやすい、朝食向きのパンです。ちなみにハードトーストも弾力や塩味が強すぎず、軽やか。もう少し重めが好みの人は自家製酵母食パンがおすすめです。

ハードトースト、角食パン(各260円/1斤)、バゲット(260円)、ミニフランス(60円)、明太子フランス(180円)ほか各種フランスパンが充実
ライブレッド(420円)、自家製酵母のカンパーニュ1/2(400円)などの食事パン。
自家製カスタードのクリームパンやチョココロネ、新潟の老舗直送の餡を包んだあんぱん、そしてサクサクのメロンパンなど菓子パンの定番。

クープにはニッポンのパン屋さん定番の菓子パンも揃っています。チョココロネなど、ぐるぐると巻いた生地のおいしさもさることながら、先端まで入った自家製のクリームは感動ものです。クープの菓子パンはバゲットや食パン同様、素材に余計なものを感じない代わり、やさしい温かみがあります。

いつも閉店間際に駆け込んでくる会社帰りのお客さんたちのために最近、営業時間を延長したというから、この「温かみ」、パンの味ばかりではないかもしれません。

トマトグリッシーニ(80円/1本)水を使わず100%トマトジュース使用。 ほかにチーズグリッシーニも。