バリスタの仕事
おいしいパンと同じに、おいしいコーヒーの裏側にも、それをつくる人の丁寧な仕事があります。國友さんはお客さんと会話することで、その人にあったその人のためのコーヒーを提供し続けています。 バリスタとは、そんなふうにコーヒーを淹れるプロフェショナルのことですが、パニーニ(サンドイッチ)や料理をつくるのもまた、彼らの仕事です。この店のパニーニのフォカッチャの大きさには驚きますが、女性でも軽く食べきってしまうといいます。何かを挟むとおいしくなり、完成するイタリアのフォカッチャを、パン職人の櫻井さんに頼んでつくってもらったのだそうです。
取材した日の日替わりランチは、ココットに入ったミネストローネ。豆やソーセージ、ショートパスタが入って熱々のところをいただきます。ハーブとオリーブオイルが香るプチパンと最高によく合いました。
添えられたサラダにかかったドレッシングは、オイル、ヴィネガー、塩だけの配合と思われますが、これが絶品。特に謳っていないけれど野菜やオイルはオーガニックのものを使用するなど、素材にかなりこだわりがあるのです。
日替わりランチ、飲みものつきで950円。この日はココット入りのミネストローネ。パンは三種類でおかわり自由。他に10種類野菜のきまぐれサラダランチ(950円)、パニーニランチ(700円)も。 |
カプチーノのミルクに描かれた絵がいつまでも消えないのは職人技です。これはスチームの入れ方で決まるそうです。きめ細かく泡立てた泡の一粒一粒が小さければ、それはまるで画素数みたいに、時間の経過で多少の泡が消滅しても絵は壊れにくいのだそうです。
自家製オリーブ漬けやピクルスはディナータイム用。オリーブは、 オレンジピール、レモンピール入りのオリーブオイルに漬けてあり、サーヴするときは温めて香りをたたせるのだそう。なんともおいしそうです。
パンと飲みもののマリアージュ
現在パンの種類は30種程度。コーヒーもベースとして30種程度あるので、いろいろな取り合わせを愉しむことができると思います。バリスタの國友さんにおすすめの組合せを教えてもらいました。カプチーノ×ロココ(玄米粉のもちっとした食感の粒あんパン)
マキアート(エスプレッソ1:ミルク1)×ミルヒ(ミルククリームペストリー)
ワイン(しっかりめの赤)×ケソ(3種のチーズパン)
アメリカンコーヒー×パンプリン(ヴァローナのカカオ使用のパン製)
他にもまだまだあると思います。バリスタのおすすめを聞きながら、自分でもあれこれ試してみたら、新たなおいしさの発見がありそうです。
ランチタイムの締めくくりに、薫り高く味わい深いコーヒーを一口飲んだとき、パンや昼食が実にていねいに、美味しくつくられていたわけがわかりました。もしかしたら、すべてはこの至福の一杯のために。
所在地:渋谷区神宮前3-4-9
TEL:03-5410-2040
営業時間:
バール8:00~22:30(L.O)無休
ベーカリー8:00~19:00(売切れ次第終了)月休
表参道駅徒歩7分
地図:Yahoo!地図情報
【表参道周辺の取材記事】
Aoでフランスパンを愉しむ【ドンク青山店】(2009)