「チーズで巡るフランスの旅」最終回Bon pain(よいパン)、Bon vin(よいワイン)、Bon fromage(よいチーズ)、この3つがそろえば、人生は素晴らしい!そんな フランスの言い伝えで始まる、ドンク丸の内主催のパンとチーズとワインの会「チーズで巡るフランスの旅」も10月18日で最終回を迎えました。 今回は冬支度を始める頃のサヴォワ地方、ジュラ地方のチーズが フェルミエの本間るみ子さんによって紹介されました。 前回までのチーズのお話はこちらをどうぞ。 vol.1 イル・ド・フランス、シャンパーニュ、フランドル、ブルゴーニュ、ノルマンディ地方 vol.2 ロワール地方 vol.3 リヨン周辺、ブルゴーニュとオーヴェルニュ地方 今回もパンのワールドカップ、クープ・デュ・モンドで日本代表として活躍されたドンクの岡田重雄さんと菊谷尚宏さんによるパンの紹介がありました。 サヴォワ地方、ジュラ地方の山のチーズたち
夏の間、山の牧草地にいた牛たちが秋になると下山します。冬は雪がたくさん降る地域で、保存食であるチーズは冬の食料として長い歴史を持ちます。 写真左のチーズから本間さんのお話とわたしの感想をお伝えします。
サヴォア地方のスキーリゾートにほど近い場所で夏の間を過ごすチーズ農家によってつくられるチーズ。ジャガイモやベーコンとグラタンにしてもよいそう。ミルク味の濃いチーズでした。 トム デ ボージュ フェルミエ トムとは田舎のチーズの総称、ルブロションが売るためのチーズならこちらはもとは自分の家で食べるためのチーズなので、カビも洗わず押さえつけて仕上げています。それはやわらかい中身のノワゼットのような風味を保護するものの、ゴワゴワと固い皮なので残してOK。 モンドール 持ち寄った乳で共同で大型のコンテをつくっていた搾乳量の少ない農家が、雪に封じ込められて深く持ち寄ることができなかった時に、自分の家で小さく作ってできたチーズ。8月15日から3月15日までの製造期間限定品。エピセアというモミの木の樹皮で巻き、エピセアの棚で熟成させる。トロリとした木の香りが素晴らしい。 ニンニクと白ワイン、パン粉をかけてトースターで30分焼く熱々のフォンデュ、”フォンドール”もおすすめの食べ方。バゲットに最高によく合う。 コンテ ド モンターニュ AOC リザーヴ16プラス フランスチーズの中でも最も生産量が多いとされるコンテの16ヶ月熟成のもの。(日本に来るまでには18ヶ月くらいになっている)。蜂蜜のようなほのかな甘味、熟成の段階でノワゼット、チョコレート、栗などを思わせる風味になる。わたしはよくハムサンドに使う、大好きなチーズです。 アボンダンス AOC フェルミエ コンテと同じタイプのフルーツやナッツのこくと甘味を感じさせる歴史の古いチーズ。丁寧に熟成されたもので、人気が高いそう。 ブルー ド ジェックス AOC スイス国境付近、ジュラ山脈のチーズ。固い表皮の中はもっちりとしたコクのあるブルーチーズ。焼いてもおいしい。クルミのパンと好相性。 次のページでは特製のパンについてご紹介します。 |