Bon pain(よいパン)、Bon vin(よいワイン)、Bon fromage(よいチーズ)、この3つがそろえば、人生は素晴らしい!という言い伝えがフランスにあるそうです。 ドンク丸の内店でおいしいパンとチーズとワインを楽しむ会「チーズで巡るフランスの旅vol.3」が7月19日に開催されました。 今回はリヨン周辺、ブルゴーニュとオーヴェルニュ地方のチーズが フェルミエの本間るみ子さんによって紹介されました。 前回までのチーズのお話はこちらをどうぞ。 vol.1 イル・ド・フランス、シャンパーニュ、フランドル、ブルゴーニュ、ノルマンディ地方 vol.2 ロワール地方 今回もパンのワールドカップ、クープ・デュ・モンドで日本代表として活躍されたドンクの岡田重雄さんと菊谷尚宏さんによるパンの紹介がありました。 セルヴェル・ド・カヌ最初に、固めのヨーグルトのようなフレッシュチーズ、フロマージュブランが紹介されました。本間さんがおすすめする食べ方は、このチーズに香草を混ぜたセルヴェル・ド・カヌ。バゲットにのせていただきます。爽やかな口あたりが冷えた白ワイン(ブルゴーニュ アリゴテ フォメーヌ フルニエ 2003)とあいまって、夏らしいコースのスタートとなりました。
リヨン周辺のチーズたち
リヨン周辺は東西に山があり、パリ周辺に比べ、濃厚な味のチーズが多いそうです。 写真左のチーズから本間さんのお話とわたしの感想をお伝えします。
もとは熟成すると固くなるチーズでしたが、リヨンのチーズ商がクリーミーな熟成を成功させてからは、柔らかいタイプが主流になったそうです。 アフィネ 上の写真でスプーンが添えてあるとろとろのチーズです。塩気が強く、バゲットに少しずつ塗っていただきました。 カンタル・アントル・ドゥ オーヴェルニュ地方を代表する大型チーズ。外から塩をせず、中に入れてつくるそうです。コンテより歯切れがよい食感で、本間さんのおすすめの食べ方はレタスとのサンドウィッチ。ほくっとしたおいしいチーズでした。 サン・ネクテール こちらも大型チーズ。むっちりした食感、癖のないナッツ風味。今日のものは工場製。農家のものは藁(わら)の上で熟成させるそうですが、入手が難しいようです。 ガプロン ニンニクと黒胡椒入りのチーズ。ジャガイモと焼くのがおすすめのチーズです。 マコネ ワインでもその名が知られるマコネは山羊のチーズ。ほのかにハーブの香りがします。春先から夏にかけてがおいしい季節。 ブルー・ドーヴェルニュ 牛乳製のブルーチーズ。オーヴェルニュ地方の農家でライ麦パンに生えた青カビから生まれたそう。今日の赤ワイン(ブルゴーニュ・パストゥーグラン ドメーヌ ティエリー・グイヨ 2003)と好相性でした。 フルム・ダンベール 「高貴なブルーチーズ」と呼ばれる、見た目よりマイルドで食べやすいチーズ。 * ゴルゴンゾーラのパスタやリゾットのおかげで、日本でもすっかり普及した青カビチーズ。保存法や余ったときの利用法についてのお話もありました。 青カビチーズは切ってから30分くらいすると色鮮やかで美しくなるそうです。食べない分はすぐに、ラップでなくアルミに包んでしまうのがいつまでも美しくおいしくいただくコツです。 余ったときはサラダに散らすほか、ペーストにして砕いたクルミとあわせれば、おいしいブルーチーズトーストができます。クルミと好相性です。 次のページではリヨン周辺のパンとその他の料理をご紹介します。 |