パン/パン屋さん取材レポート(東日本)

北区の小さなパン屋さん アンジェリックベベの一周年(2ページ目)

開店一周年を迎えたブーランジェリ アンジェリックベベ最新レポート。開店以来の人気食事パン、洋菓子のようなパン、ネオスタンダードの味を追求し続ける戸島シェフのスペシャリテの数々。

清水 美穂子

執筆者:清水 美穂子

パンガイド

(左)クリームパン、栗あんぱん、メロンパン
(右) 土曜に焼かれる洋菓子風な季節のタルト


パイナップル入りの練乳クリームを挟んだバトンオレなどはきっと甘党に人気のことと思いますが、 開店以来の一番人気は、やはりあんぱんとメロンパン(各120円)です。
ベベのあんぱんは前回書いたとおりかなりおすすめですが、栗のあんぱん(150円)も街のパン屋さんの「一般的な栗のあんぱん」のちょっと上を行っています。戸島さんいわく「これは素材が高価なので試食をお出ししていないから皆気がつかないけれど」包まれたあんはフランス産の栗なのでした。そう、ちょっとグレイッシュな洋菓子によく使われるあの栗です。

今の季節のデニッシュはブルーベリーとクリームチーズ、苺とフランボワーズ、栗とチョコレート、と魅惑的な組み合わせです。
最近の新作パンではレーズン入りのブリオッシュにカスタード、アーモンドクリームを絞り、りんご、杏を巻き込んでリング状に焼いた クーロンヌフリュイ(450円)がおすすめとか。この辺は洋菓子みたいですね。

発酵バターのクロワッサンなどは、ホテル出身のシェフだけあって上質なサクサク感。 ハラハラとこぼれた層をお皿で受け止めるのをお忘れなく。

戸島さんも奥さまの美保さんも店のパンで一番好きなのはバゲットだそうです。美保さんはワインに合うゴルゴンゾーラ入りの胡桃パンも、そしてお子さんはとうもろこしのパン、ハムとチーズのパニーニが特にお気に入りなのだとか。きっと地元のお客さんにとっても、家族それぞれが好みのパンを楽しめる店なのだと思います。

一年経ってパンは特に変わっていないという戸島さん。ベベの味はすっかり地元に受け入れられて馴染んだということかもしれません。
戸島さんに読者の方へのメッセージをいただきました。

これからも素材の味がはっきりとわかる美味しいパン、ここにしかないパンを作っていきたいと思っています。 食べた時「♪」と思わせるようなパン作りを心がけています。少し不便なところですがどうぞ一度ご来店下さい。

一口食べてその期待以上の味に「♪」となる嬉しい瞬間。
でもそれは誰でも作りだせるものではない。日々味を探求し、しっかりした技術に基づいた技があればこそと思うのです。北区の小さなパン屋さん、アンジェリックベベはそんな風に少しだけトクベツな「街のパン屋さん」です。


ブーランジェリ アンジェリックベベ

東京都北区豊島6-8-8
TEL 03-3927-0150
10:00~19:00
日曜祭日定休

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~ ネオスタンダードの味の追求



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※メニューや料金などのデータは、取材時または記事公開時点での内容です。

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