東京都北区に昨年12月、本格派のパン屋さんがオープンしました。
ブーランジェリ アンジェリックベベ です。 この店舗のオープンに関わることになり、シェフの戸島さんと知り合いました。 そして思いがけず、何の先入観もなく口にしたパンの数々のとりこになってしまったのでした。

戸島康雄さんはホテルのベーカリー出身のシェフ。ホテルという状況でのパン作りも楽しかったけれど、 それは自分の目指す「パン屋」とは多分、すこし違っていたのでしょう。パンの道23年にして独立。 本当の意味でのパン屋には、どうしたらなれるか?と模索し続ける彼の ブーランジェリ アンジェリックベベ がスタートしたのでした。

今焼いているパンは約30~35種類、フレンチ系を中心にメロンパンやあんパンもあります。

この中でわたしが一番好きなのはバゲットです。
少量のイースト、常温で13時間という長時間発酵の味わい深い食感。 うっすらとクリーム色のクラムには半透明な気泡がたくさん入っています。

アンジェリックベベの魅力は、
そのパンを食べたときの「♪」という意外性にもあります。

例えばメロンパン。生地の中に入っているのはドライパイナップル。 これがレーズンや柑橘系ドライフルーツよりもしっくり合うのです。
例えばあんパン。餡はホテル時代からの美味しい製餡所のもの。生地はとてもリッチでしっとりしていますが、、、
「あんパンと合うのは何だと思います?」と戸島さんは尋ねます。
「ミルク? 」
そう、そこで戸島さんは頷きます。
ミルクたっぷりの口どけの良い贅沢な生地なのでした。

そして他にもベベならではの美味しさのヒミツが。
例えばパンオショコラ。ただのチョコチップのパンかと思いきや、クラッシュしたアーモンドならぬ ピーナツが。

ちょっと味覚が驚くのです。
「♪」と嬉しく目をみはってしまうのです。 そしてこれがアンジェリックベベの味なのだと思うのでした。



戸島さんのベーカリーでの服はホテルの時と同じ、きりっとしたコックコート。これは彼にとって作業着ではなく「衣装」なのだそうです。