うどん/手打ちうどんの作り方

農林61号石臼挽きを打つ 曽我製粉

曽我製粉が廃業する。大変残念だが意欲作の小麦粉『農林61号石臼挽き』を100%で打ってみた。

執筆者:蓮見 壽


曽我製粉 農林61号石臼挽き 5kg 入り


農林61号100%のもりうどん

2009年6月末で群馬県の製粉会社曽我製粉株式会社が操業を停止する。
群馬県産小麦の製粉や新品種の小麦の製粉に力を注いでいた会社で非常に残念だ。

曽我製粉 農林61号石臼挽き 100%を打つ


手間のかかる石臼挽きは小麦粉では珍しい。
一般的にはロール製粉で効率よく良質の小麦粉を生産するのが最近のハイテク製粉会社なのだが
石臼挽きのメリットはどのへんに有るのだろうか。

【材料】画像は2kgの小麦粉を使用した例です。
曽我製粉 農林61号石臼挽き 2kg 
加水量 900g 塩(120g)

水回し



鉢の作業 

小麦粉は多少色が褐色かかっているが粉の状態ではそれほど黒いとは思えない。


鉢作業前の状態
加水するといっきに色が変わって褐色が強くなる。
粉の香りが立つというか小麦の香りが強く出る。
ASWに比べて多少加水を控えている。塩の量も考えると水の比率はかなり低く、水まわしの時には少し固めかなという感じで作業を終える。

予備熟成をすることで踏みの工程が楽になる

踏み



踏みの注意点は踏みすぎて生地を締めすぎないこと

予備熟成を1時間ほどしてから踏む。踏みの回数は生地の表面が滑らかになる程度。踏んで畳んで生地を成形する。
行程はASWの打ち方とほぼ同じ。踏みの回数が多少少ないか。踏みすぎるとできあがったうどんが締まりすぎる。
生地を半分にして2個の団子にする。

寝かし


生地を休ませてから団子を作る。団子で3時間ほど寝かせる。

団子

延し


踏んで座布団にしてからのす。
のしの方法も特別なことは無く丸出しして角出しして大きくする。
一般的にはASWよりもグルテンの生育が弱いとされているので気持ち力を弱めて丁寧に生地を扱う。

地延し


角だしのはじめ

小判型を作り90度移動して延ばすとほぼ四角の生地が出来上がる。
延ばしたいところを気持ち強く押すことでそこの部分が伸びて行く。


延し最終

全体をむらの無いように平らに延す。空気が入っていたら楊枝などで突いて空気を抜いておく。

切り


生地の裏と表に打ち粉(コーンスターチ推奨)を多めにあてて屏風畳みにしてきる。
切りは麺切台にて4mmに切り落す。
きっちりとした切り口が印象的である。
家庭の場合は手駒でも良いのでゆっくりとしたペースで4mmから5mm幅を目指して切り落す。

きった後は1食分150g程度に取り分けて麺線をばらばらにして折り皺を延ばしておくと良い。


切り終えたうどんはさばいておく

切りおえたうどんは密閉容器に保存。
できる限り翌日までには食べきろう。
保存する場合は小分けして冷凍保存が良い。


できあがったうどん

では次は美味しい食べ方へ
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