五島うどん乾麺


幻の五島うどん


長崎県五島に伝わる五島うどんは、幻のうどんと言われている。また日本3大うどんの1つである。その作り方は特産の椿油を塗りながらの手延べのである。その作り方はそうめんの作り方に極めて似ている。地理的には中国、朝鮮に近く大陸からの文化の伝播として考えるといち早く到着したエリアとして考えやすい。空海が立ち寄って伝えたとも、元寇の捕虜が伝えたとも瀬戸内の漁師により伝えられたとかその説はうどん伝来の謎とともに確固たる証拠は無いのであるが、和麺としてうどんが伝承されている事実はまことに興味深い。

長崎といえば皿うどんや長崎チャンポンが思い浮かぶが異国情緒それも中華というイメージが強い。その長崎の五島列島という島々にうどん文化が残る不思議。長崎からも離れた島の食文化としてはうどんの存在は特殊だ。

文献は知る限り見当たらないのだがその歴史は300年と言われている。稲庭うどん氷見(ひみ)うどんの歴史と同じ重みを持つ。作り方も手延べ手綯いの技法は良く似ている。そうめんの作り方に酷似している。索餅(さくぺい)というそうめんの祖からはじまる麺の歴史の一翼を担うものであることは容易に想像できそうだ。

現在五島には上五島地区と有川地区を中心に25軒ほどの製麺業者がある。そのうち6軒ほどが昔ながらの手延べの技法を使った製麺をしている。そうめんよりも若干太い丸めんである。手延べの製法は小麦粉(強力粉と薄力粉のブレンド)と塩水をあわせた塊から切り出した生地に椿油を塗りながら二本の棒に綾がけして延ばす手法だ。天日干しして乾燥されたうどんは独特のコシの強さとなめらかな食感を持つ。

完全手作りのうどんは生産量が少なく幻のうどんといわれるゆえんだ。現在は機械製麺も盛んになってきているので昔ながらの手延べ五島うどんが幻なのかもしれない。限定生産品の半生五島うどんも機会があれば食べてみたい。乾麺とは違った独特のふっくらした食感が魅力だ。


3大うどんとされる五島・氷見・稲庭うどん

3つとも手延べ麺という製法が同じだ


離島という交通の不便さで全国的な知名度は低いがうどんとしての完成度は氷見や稲庭にも引けを取るものではない。現地では日本3大うどんとして誇らしく謳われている。

【食す】

なかなか店で食べる機会が無かったのだが池袋に食べられる店がある。
翠風(すいふう)串揚げと五島うどんを売りにしたお洒落な居酒屋だ。ここで地獄だきという食べ方ができる。

地獄だきとは釜揚げを生玉子をといたダシの中に入れて食べるつけ麺の食べ方のようだがここでは玉子とダシをどんぶりに入れてその中で混ぜ合わす一種の釜玉風食べ方になる。
滑らかな食感だが名前から来るの地獄という熱さのイメージはない。もともとは「しごくおいしい」が訛ったとされる。


翠風 地獄だき480円 


最近ではネット通販に対応したお店や製麺所も多いので入手はしやすい。
デパートなどでも見かけることが多くなってきた。いよいよ幻ではなくなりそうだ。今後のブレイクが期待されるうどんである。

【翠風データ】
東京都豊島区南池袋1-20-3籐久ビル1F
電話03-3982-1194
営業時間月曜~土曜 17:00-24:00
日曜17:00-23:00
無休
ランチタイム計画中
五島うどんメニュー 
地獄だき480円
刻みうどん530円
ざるうどん530円
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※メニューや料金などのデータは、取材時または記事公開時点での内容です。