日本のコートドールを目指して

リゾナーレ
マリオ・ベリーニデザインの街並みは日本であることを忘れさせる
春を迎えつつある3月も後半のことだ。初めて訪れた小淵沢にあるデザインホテル、リゾナーレ。そこにほぼ独りでワインを造っている女性がいる。リゾナーレが経営しているワイナリーで、今のところはその畑や生産本数を見る限り、ブティックワイナリーというよりプライベートワイナリーに近い。ちょっと前まで荒れ地だったところを整備し、葡萄の樹を植え、雑草と格闘する。収穫も自らの手で行い、醸造も自らの技術で執り行う。3年前より取り組む姿をほんの一部分でもお伝えしたく、記事とさせていただきたい。

山梨県はご存知の通り日本のワイン有数の生産地だ。甲州ワインの品質は10年前と比べて比較にならないほど向上した。甲州特有のすっきりした口当たりに加え、後味にはっきりとした余韻を残し、これは旨いと訴える何かが舌に残るようになってきた。

葡萄畑
夏を待つ葡萄畑
その小さな畑の名はレ・パ・デュ・シャ(猫の足跡)という。

畑に名前を付け、ひとりで黙々と葡萄を栽培し、ワイン作りを行う女性の名は池野美映氏。池野氏は長野県の出身だ。フランスの国立モンペリエ大学で栽培醸造学を3年学び、国家資格であるワイン醸造士の資格を取得している。ブルゴーニュはヴージョのドメーヌで仕事をした経験を持ち筋金入りのキャリアを持つ。3年前に日本に戻り、運営会社である星野リゾートの星野社長に誘われ、息の長いワインビジネスを日本ではじめることとなった。

腕の太い、がっしりとした体躯の女性と想像してしまう私も間抜けだが、実際の池野氏は華奢で、可憐な女性だった。

この方が果たしてひとりで畑を耕し、収穫し、醸造できるのだろうか。。。