ショコラ・カミーユ
店の名前にも使われている「ショコラ・カミーユ」は一番人気だ。アーモンド風味のスポンジの中にほんのり酸味のあるフランボワーズのソースと生クリームが層になっていて、全体をホワイトチョコで覆っているもの。スポンジがあるの?と思うくらいフワフワで、スーッと溶けていく。生クリームやホワイトチョコのベタベタ感が全くなく、とにかく軽い。このケーキのポイントはスポンジ、クリームとソースの割合なのだそうだ。甘くなく、酸っぱくなく、重くなく、それでいて後味が鮮烈に残る、これぞザ・デザートではないだろうか。気品漂う「作品」だ。 |
ほろ苦さがたまらないショコラケーキだが、カミーユでは2種類のクラシックショコラがある。「グリオット入りでお願いします」と注文するとブランデー漬けのチェリー(グリオット)がサンドされてくる。別名フォーレ・ノワール(黒い森)と呼ばれているそうだ。ほろ苦いチョコの味とブランデーの香りが何ともエレガント。「私、甘いものは食べないけど、これだけは時々食べたくなるの」なんてカッコ良くオーダーしてみたい。
安全・安心な材料しか使わない姿勢は不変だ。数種類あるマカロンも色素を使わず素材の持つ色がそのままで、ピカピカした派手さはない。全て手作りのため季節のフルーツを使ったケーキは7種類ほどで一日に各30~40個ぐらいしかできないが、毎日売り切れてしまうそうだ。
上柿元マカロンは食べ応えも十分 |
自然の命に感謝、火があること、食器、そしてお客様に感謝がモットーのシェフが創り出すケーキはシンプルでスマートだ。そしてそこには言いようのないエネルギーがある。
ムッシュはこう話す。「レストランのレストはフランス語で元気が出るという意味なんですよ。だから僕のケーキを食べると元気が出るんです、力が出るんですよ。」そうか、デザートを含めた料理はすべて人間の力になるものだ。ひとりでファーストフードが悪いとは言わないが、人が集まるレストランはエネルギーに満ちている。そこに極上の料理があれば元気が出ないわけがない。
■パティスリー・カミーユ
長崎県長崎市茂里町1-55 ココウォーク1F
095-801-5327
予約の際に店内で召し上がる料理を注文することもできるとのこと。詳細はお問い合わせいただきたい。
営業時間 11:00~20:00
定休日 火曜日
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