フレンチ/フレンチ関連情報

柑橘系の爽やかソースに(フードフランス)

サヴォア地方からやって来たボリス・カンパネラ。ミシュラン一つ星を持つ料理人は柑橘系を見事に使いこなす、味わい深い料理が特徴だ。フードフランス2年目の締め括りに真打ちの登場だ。

嶋 啓祐

執筆者:嶋 啓祐

フレンチガイド

2008年度フードフランス3人目の料理人はローヌ・アルプ地方からやってくる、ルネ&マキシム・メイユール親子。ミシュラン2つ星を持つラ・ブイットのガストロノミーはバカンスに訪れる世界中のゲストを楽しませているという。今回はどんな料理で驚かせてくれるのだろうか。

期間:2008年7月3日~7月8日

予約や問い合わせはブノワまで!
03-5468-0881


フランス料理
手順の入念な確認が続くランチ前のひと時

実績を作ったフードフランス

07~08とまたがって開催された第2回フードフランスも今回が最終回。今年になって認知度も高まり、連日盛況が続く。ビジネスとしてというより、料理を通じてフランスと日本の距離をぐっと近づける社会的活動とも呼べるフードフランス。これは組織力を誇るグループ・アラン・デュカスだからできることでもある。(来年度のフードフランスは4月25日から始まる)

今期はノルマンディー、ブルターニュ、プロヴァンスなどフランス6地方から6人のシェフがやってきた。ミシュラン一つ星かそろそろ取れそうかどうかと言うポジションにある人材ばかりだ。料理はとにかく個性的だ。自分の料理はこれだ!というものばかり。時折当たりハズレがあるがそれはそれで笑えて楽しいものだ。

基本的にはクラッシクな技法の上に成り立つ独創性、それを地元の食材を使ってどれだけ表現できるかというところに重きが置かれているように思える。フランスで旬な料理人が作り出す料理の「今」は新鮮で驚きが溢れている。

フランス
英語は通じないが食事は安くて美味しいし、人も優しく親切なフランスの田舎。
とにかくフランス料理の楽しさは田舎にある。地元の食材、ワインを尊重し、無駄なく使い切る。世界中からやってくる美食家達を生まれ育った街の自分のレストランでもてなす楽しさ。そんな中で積み上げられた歴史がフランス料理の底辺を支えていると言えるのではないか。

今回はミシュランの星を持つ若手料理人、ボリス・カンパネラ。ランチの前に厨房でお会いしたが、小柄ながら全身からエネルギーがみなぎるナイスガイだ。スイスに近いサヴォア地方のミシュラン一つ星レストラン「シャトー・ド・カンディ」の料理長に25歳で就任。まだ若干31歳だ。

昨年発売されたミシュラン東京は掲載店全店が星を獲得と言う前代未聞の船出となったのだが、フランスでも大きな話題となったようだ。面白いことに日本国内では余り評価されていないことについてボリスはこう話す。「口コミや一般的なガイドブックが広く普及し、星や点数といった格付けに頼らない国民性なのでは?」冷静に語る。
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