フレンチ/東京のレストラン

ジビエ新時代!待望の肉フレンチ「Lature(ラチュレ)」

フランス料理「Lature(ラチュレ)」が2016年8月17日、渋谷に誕生しました。ジビエ料理で有名な「deco」のシェフ 室田拓人氏が独立してオープンしたレストランです。ランチにはお得なコースが、ディナーには本格的なコースが用意されています。ジビエ料理を得意とする「タテルヨシノ」の吉野建氏に師事し、2009年に狩猟免許を取得した室田氏は、Latureでどのような料理を提供しているのでしょうか。

東龍

執筆者:東龍

ブッフェ・フレンチガイド

 ファンが待ち焦がれたLature(ラチュレ)がオープン

Lature(ラチュレ)のエントランス

Lature(ラチュレ)のエントランス

2016年8月17日、フランス料理「Lature(ラチュレ)」が渋谷に誕生しました。同じく渋谷にあった、ジビエ料理で有名な「deco」のシェフ 室田拓人氏が独立してオープンしたレストランということで、多くのファンが期待を寄せています。

Lature(ラチュレ)の内観

Lature(ラチュレ)の内観

室田氏は都内レストランで修行した後、フランス料理店「タテルヨシノ」に入社し、ジビエ料理を得意とする吉野建氏に師事し、2009年には狩猟免許を取得した料理人です。ジビエの扱いに非常に長けており、クラシックなフレンチを拠り所としながらも、演出にこだわり、創造的な料理を作り上げています。


「Lature(ラチュレ)」=「自然の雫」の意味

「Lature」は室田氏による造語で、以下の通り「自然の雫」という意味合いを持っています。
早朝の霧立つ森の木葉に集まり大地に滴る朝露。優しく焼き上げた塊肉を切った時に滲み出る肉汁。広大な土地で厳しい環境に耐え毎年力強く育つ葡萄の果汁。もぎたての野菜や果物を頬張った時に口から溢れる水分……私達が生活している中に「自然の雫」は至る所に存在する。そして日々進化して便利になっていく現代社会において、食している物は全て自然からの恵みだという事、地球の奇跡ともいえる自然に敬意と感謝を忘れる事なく、フランス料理で表現し皆様に最高の「おもてなし」を提供したいと考えている。
出典元:公式サイト
季節によって変わる位置皿

季節によって変わる位置皿

自然との調和をとても大切にしており、位置皿でも季節感を演出しています。今の季節にはローリエが敷き詰められていますが、「秋には落ち葉や木、冬にはクリスマスをイメージしたものに変えていき、おもてなしを表現したい」と、室田氏は話します。


皿数も多く手頃な値段

Latureのコースは以下の通りとなっています。
ランチ
※税・サービス料込み
  • decoランチ 2200円
    前菜2種類、メインをお魚かお肉をお選びください
  • LATUREコース 4800円
    4~5品 季節の食材を使ったお得なスペシャルコースランチ
ディナー
※税・サービス料は別途
  • 7800円コース
    5~6品、その日のシェフのインスピレーションで
  • 10000円コース
    6~7品、季節の最上級の食材と野生の食材を使ったシェフスペシャルコース
値段は高くありませんが、皿数も多く、満足度が高いです。特にランチであれば、気軽に訪れることができます。今回はジビエを得意とする室田氏の全ての料理を堪能できる、ディナーの10000円コースをご紹介しましょう。


マカロン

マカロン

マカロン

卵白の代わりに鹿の血を使った生地。中には鹿のブーダンノワールが挟まれています。甘みもあって、メリハリがある味に仕上がっています。マカロンの下に敷かれているのは鹿の毛皮。鹿の血一滴、鹿の毛一本たりとも無駄にしたくはないという思いが伝わってきます。


茸のタルト

茸のタルト

茸のタルト

ジロール、野生のイノシシの自家製ベーコンで作った一口サイズのタルト。ベーコンの薫香は軽く、ジロールの旨味が出色です。キノコの辞典をイメージした箱で提供されるのは粋な心意気でしょう。


雉のスープ

タマゴダケと雉

タマゴダケと雉

雉のスープ

雉のスープ

南部鉄器から1ヶ月熟成させた沖縄県産の高麗雉のスープを、旨味たっぷりの山梨県産タマゴダケに注いでくれます。立体のガラス皿は温められません。そのため、南部鉄器を使用してスープを熱々の状態に保っているのです。

ちなみに、高麗雉はフランスで食べられている雉と同じ種類。また、ガラス皿の中に藁を入れ、雉が巣の中にいる様子をイメージしています。


パン

パン

パン

群馬県産ライ麦のパンです。バターナイフにまでこだわりがあり、鳩を模しています。尾がヘラになっています。


鯵と桃のマリネ

鯵と桃のマリネ

鯵と桃のマリネ

鯵は山口県が誇るブランドの瀬つき鯵。ホエーとバジルのソースは酸味があってとても爽やか。鯵、桃、バジルの独創的な組み合わせです。


パテ アンクルート

パテ アンクルート 全体

パテ アンクルート 全体

パテ アンクルート

パテ アンクルート

猪、熊、鹿の四足ジビエで作られたパテ。さくパイ生地の内側には味わいが凝縮された鹿のジュレ。広がりのある香りを携えた長野県のプルーンを添えています。パテだけではなく、アンクルートにしてあるので、しっかりとした満足感があります。


鮎のパイ包み焼き

鮎

鮮度がよいので、鼻を近付けるとスイカのような香りがします。

鮎のパイ包み焼き

鮎のパイ包み焼き

和歌山産の鮎と帆立貝のムース、浜名湖の川海苔をパイ包みにしています。ソースはブールブランで、上品に。付け合せにはフランス料理でもよく使われるようになったツルムラサキです。


鹿のロースト

鹿のロースト

鹿のロースト

TOJIROとMARUNAOがコラボレーションした

TOJIROとMARUNAOがコラボレーションしたナイフ

4センチ程度もの厚みのある鹿肉は、軽い火入れで、野性味も残しています。軽くペッパーが振られており、黒ニンニクのソースに、ナスのピューレ。付け合せの野菜はたっぷりで、カブ、マッシュルーム、ヤングコーン、トウガラシです。
ナイフは、包丁で有名な新潟県燕市のTOJIROと箸で評価の高いMARUNAOがコラボレーションしたもので、LATUREと店名が入った特注品。刀が細いので、よくしなり、肉を切り易いです。


チョコレートミルフィーユ

チョコレートミルフィーユ

チョコレートミルフィーユ

カカオニブとまたぎ茶のチュイール、またぎ茶のアイスクリーム、またぎ茶のクリーム、ブラウニーから構成されたミルフィーユ。周りには、またぎ茶入りのアーモンドパウダーを配しています。

またぎ茶は、猟師が狩りの時に、黒文字の木を使って作るお茶です。シナモンのような独特の香りがします。


コーヒー

エスプレッソ

エスプレッソ

コーヒー、紅茶、エスプレッソから選べます。コーヒーは焙煎師である清水慶一氏によって厳選されたスペシャリティコーヒーオリジナルブレンド「ロストロコーヒー」の中から、ジビエ料理に最も合うものが選ばれました。8段階のローストのうち、7段階目の深い「ソレイユ」 が使われています。カカオのニュアンスもあり、ジビエに負けていません。


フィナンシェ

フィナンシェ

フィナンシェ

最後の小菓子も、こだわっています。バターの替わりに熊の脂を使った、他では食べられないフィナンシェです。


■Lature(ラチュレ)
住所:東京都渋谷区渋谷2-2-2 青山ルカビル B1
TEL:03-6450-5297
営業時間:11:30~14:00(L.O.) 15:30(close)、18:00~21:00(L.O.) 23:30(close)
定休日:日祝
アクセス:JR線「渋谷」駅 ヒカリエ出口から徒歩7分、地下鉄「表参道」駅 B1番出口から徒歩6分
地図:Yahoo!地図情報
URL:http://www.deco-hygge.com/deco/

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※メニューや料金などのデータは、取材時または記事公開時点での内容です。

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