この鴨だけでも訪れる価値がある |
鴨肉の驚き
さて、お待ちかねビュルゴー家のシャラン鴨、胸肉のロティ。はっきり言うが、すごい旨い。もう一度言うが、とてつもなく旨い。一番かどうかは分からないが、これまで胃袋に収めた鴨肉の中でも抜群に旨いことは間違いない。肉質の凝縮感、味わいのキメ細かさ、皮の香ばしさ。そしてリンゴのピューレとの絡み。ワインと合わせてどうのこうの言う前に4枚に切られた鴨は一瞬のうちになくなってしまった。ダメだ、こんなに旨い肉なら半身全部いただきたい。ちなみにこの鴨は250度位の温度で30分位かけてじっくりと火が通されるのである。高品質の肉はシンプルなソースとほんのちょっとしたアクセントでとてつもなく旨い『料理』に変身する。そんなことを改めて感じることのできる一皿だ。
アールグレイの味わいに加え、オレンジが隠し味になっている |
デザートは アールグレイのクレームブリュレ、そしてパッションフルーツとミルクアイスのドーム、赤いベリーのジュレ。どちらも申し分のない味わいだ。
が、しかしシェフの料理はまだまだ始まったばかり。フランス修行時代に経験したこと、ラフェ・クレールで磨いた技術が活かされていくのはこれからに違いない。欲深い私は今のメニューではまだまだ満足できない。もっと先にはもっともっと深い料理の世界に連れて行ってくれるだろう。
最後に優しい味わいに包まれる幸福さがたまらない |
エル ブランシュは開店してまだ10日ほど。開店直後のレストランは瓶詰めされたばかりのワインのようなもの。ゆっくりゆっくり熟成の時を重ねていくのだろうか。
その日は21時過ぎに店をあとにした。どうも麻布十番一帯の夜はこれから始まるようだ。
シェフのフランスでの修行時代、そしてエルブランシュに賭ける思いがしたためられたブログも一見の価値がある。
港区麻布十番2-8-10 パティオ麻布十番5F
03-5439-4338
18:00~翌3:00
食事 L.O 0:00
ドリンクL.O 2:00
日と第二月休
コース:6,300円、10,500円(税込)
*オープン当初はコースのみ。
*4月からアラカルトもスタート予定。
<サービス料>
テーブル席、 1,000円/人
カウンター席、2,000円/人
地図