フレンチ/東京のビストロ

スリジィエ(新橋)

新橋は烏森神社の近くにある、恐らく日本最小のフレンチ。しかし、丁寧に仕込まれた繊細な料理は素材の力が漲り、シェフのこだわりの気持ちがふんだんに散りばめられている。

嶋 啓祐

執筆者:嶋 啓祐

フレンチガイド

新橋は烏森口に

誰が言い始めたのかはわからないが、昔からサラリーマンのメッカと言われる街だ。テレビなどで景気や時事ネタのコメントを拾うために新橋のサラリーマンにインタビューしている様子が映るが、多分これはSL広場があって、取材をしやすいからに違いない。

メニュー
定番メニューのほかにToday's Specialの楽しみもある
最近ちょっとしたきっかけから新橋は私にとって特に身近に感じる街になった。烏森口から虎ノ門にかけて広がる、細い路地にひしめき合うように、寄り添うように並ぶ飲食店の数々。レトロな風俗店も混じったりしていても、それも一つの街の風景として自然と溶け込んでいる不思議な街だ。健全な古さが残る日本でも数少ない飲食街の一つかも知れない。

路地を歩くと独特の匂いがある気がする。その匂いは新しいモダンな人工的な街に漂う香水の匂いではなく、昔懐かしい出汁の効いた独特の匂いというべきか。

カウンター
しなやかで、力強い料理を産み出す山本シェフ
そんな路地裏に実に目立たずひっそりと佇むレストランがある。
ビストロ スリジィエ。オーナーシェフである山本延年氏が一人で切り盛りするカウンター7席のビストロだ。これまで多くのレストランについて書いてきたが、その中でも席数、広さ共に最小かも知れない。
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