時間と共に馴染んできたモダンなインテリア |
磨きがかかるモダンな空間
自由が丘の名店、ラビュットボワゼは森重シェフの下で鍛えられたシェフ、鳴神氏が新富町のラ・ブリーズ・ドゥ・ヴァレのシェフから独立したと聞き、開店まもない頃にディナーに出掛けたのは2年前。しかしながらこのときは期待が大きく外れ、実はガイド記事に書けないほど落胆し店を出た。このレストランに来ることはもうないだろうと思ったほどだ。何かちぐはぐで落ち着きのない空虚なレストラン。正直、「大丈夫だろうか?」と思った心配は今となってはもう古い昔話。
開店当初は落ち着きのないように見えたモダンな内装はモダニズムの中に銀座特有のゆとりが垣間見える。年配客から若い女性までの幅広い年齢層で埋め尽くされたダイニングは、品のいい賑やかさが立ち込める。時間と共にナルカミはシックで居心地のよさを感じる空間に成長を遂げていた。
席に座ったときのフィット感は心地良く、これからのゆったりと過ごす時間をさらに緩やかにしてくれそうな気配。モダンなカトラリーは、最初は使いづらいという意見もあろうが、慣れると意外に使いやすいものだ。
しかしこのレストランの特徴はなんといっても「料理」にある。