フレンチ/東京のレストラン

シェフに訊く!第1回ミラヴィル(2ページ目)

渋谷は松見坂の今をときめくフレンチ、ミラヴィルの都志見シェフ。ちょっと恐そうみ見えるその素顔に隠されたものとは!?

嶋 啓祐

執筆者:嶋 啓祐

フレンチガイド

■開店当時のお話を少しお聞かせ下さい。
満を持して開店の時期を迎えたのですが、この場所に決めるまでには何十と物件を見て回りました。山手通り沿い近くにはフレンチは当時、初台のキノシタ位しかなかったことと、上京してからこのあたりに馴染みがあったということ、そして店の大きさが適度なサイズで、これなら初めての自分の店としては安心できるものだろうと思ったのが決めた理由ですね。おかげさまで開店当初からお客様に恵まれ、今日に至ってます。

■一日の流れを教えていただけますか。
私は朝8時から9時の間に店に入ります。若手がもう少し早く来てパンの焼く準備をしています。パンの準備から一日が始まりますね。仕込みを終えてランチが始まり、3時半から4時頃ランチが終わり、ディナーの準備に入ります。途中買い物で抜けることもありますが、基本的には店にいます。ディナーが終わるのは22時を回りますのでかなりの長時間労働になりますね。休日も水曜日のみです。

■最近野菜に産地名を明記して、こだわりを出すレストランが多いですね。
それはまさにお客様が求めているからではないでしょうか。うちは契約している松木農園のものを定期的に送ってもらっていますが、真面目に丹精込めて創り上げる生産者の顔が見える味のある野菜はスーパーで売っているものとは違います。

フランスをはじめとするヨーロッパの野菜のおいしさを知って帰国された方であれば、日本の野菜と向こうの野菜が全然違うことに気づくでしょう。特にトマトなんかそうですね。最近の日本のトマトは無用の糖分が多すぎて不自然な味わいになっているものが多いですよ。

■ミラヴィルの料理の特徴ってどんなところにあるのでしょうか。
そうですね、いつも考えているのは新しい味を創りたいと思っているんです。それは異なる食材と食材の組み合わせから生まれます。例えば肉料理のメニューにある「真空調理したプーサン(幼鶏)のポトフ 初夏のオクラの香り」などは冬のメニューの定番であるポトフに初夏の野菜であるオクラを組み合わせたものです。鶏の出汁だけでとったブイヨンにオクラをピュレにして形を変えることにより爽やかさが生まれ、異なる季節、異なる食材がひとつになっていきます。

食材の組み合わせについては、とにかく頭の中で考えて考えて考え抜くんです。その結果、これだ!と思ったものについては99%うまくいきますね。

また、先日京都に行ったときに黒七味を買ってきて、空豆のコンソメ煮を添えた広島和牛のカルパッチョの香り付けに使ったりしています。こんなところからミラヴィルの特徴を感じていただければと思います。

ガイド注:ポトフというと冬のフレンチ家庭料理の定番。しかし都志見シェフは丁寧に出汁を取り、上品な味わいに仕立て上げた上に、ピュレにしたオクラを添える。柔らかな鶏の食感と味わいあるスープ、それに彩りも初夏らしいオクラの味わいが重なり、まさに3重奏となる。

ちょっと角度を変えてこんなことも聞いてみた。
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