でもどうだろう、外野がどんなに騒ごうとも、レストランはただその雰囲気、サービス、皿の上の料理でしか対抗できないのだろうか。最近はレストランが独自にホームページを持って情報発信&顧客とのリレーションに勤めているところも多い。ただそのほとんどは料理のメニューやワインリストなど単に「情報」のみしか載っていないところがほとんど。単に「情報」だけだととてもつまらないのは言うまでもないかなと。かといって掲示板にして書き込み合戦やるのも大人気ない。
自分の料理は気にいった人にだけ食べてもらえれば良い、なんて頑固なシェフはいないと思うが、私はレストラン側も、雑誌メディア等の一方通行的メディアと平行して双方向のコミュニケーションに取組むべきだと思う。雑誌やテレビによく出る一方通行的ビジネスライクなレストランの行く末は、本来シェフが望む姿とはきっとかけ離れているに違いないと思うからである。
話は少しそれたが、評価はいろいろな意味で軋轢が生じやすいのも事実。点数や記号といったデジタルは表現のし方は他のメディアに任せて、私は自分が感じたそれぞれのお店の「持ち味」表現していきたいと考え始めている。狭くても賑やかで楽しいビストロもあれば有名絵画に囲まれて至福の時をゆったり過ごせるレストランもある。どんなレストランもそれぞれの持ち味があるのだ。その持ち味を我々顧客側が状況(誰といくか、予算は?等)に応じて判断すればよいのではないか。そう考えると書かれる側も書く側もとても気楽である。レストランを難しい言葉で評価する呪縛から解き放たれるのである。
そう、どんなフレンチもそれぞれの持ち味がある。
このサイトで私は月に1、2軒ほどおすすめレストランを書いていこうと決めている。ただ点数や○×といった記号でレストランを評価することはしない。
「第○回おすすめレストラン~」のポイントはあくまでそのレストランの「持ち味」をお伝えしたいと思う。