レベルの高い参加者も多い
チャリティは楽しく。ピーターパン風コスプレで募金活動 |
若い者に負けちゃいられない豪快ストライド走法 |
給水はボトルウォーター。スポーツドリンクは見かけなかった |
25マイルゲート。大きいから遠くからでも分かる |
「ロンドンの誇り」も走る |
萌え萌えも走る |
その中をランナーが気力を振り絞って駆け抜けていく。身長が高い参加者が多いので、疲れてはいるのだろうけど、ほとんどがストライド走法で豪快に足を運ぶ。さすがにサブスリーランナーだ。そして、一人二人ではなく、その中の何人ものランナーが観客に手を振り、さらなるオベーションを要求してあおる。観客もそれに応える。なにしろ彼らは英雄なのだから。
コスプレ好きが多いぞ
そこからタワーブリッジに向かってコースを逆に歩いて行った。次第に足取りの重いランナーが増えてくる。そしてコスプレランナーもどんどん増える。やはり英国の髭が濃いおじさんランナーもバレリーナの衣裳を着けて42kmを走り抜きたいという欲望が強いらしい。小林幸子か美川憲一かと思わせる大きな蛾(蝶?)の羽をつけたランナーがいたらしく、しかもどうもその男性は今大会のメインスポンサーである「ヴァージン マネー」の社長だったらしい。その後に続いた揃いのコスチュームグループの中にプリンセスがいたのだとか。
チャリティ募金をしながら
ホテルに戻りプレスセンターでサンドイッチをぱくついてから、大会の結末を見てみたいと思い、今度は逆にゴールに向かってジョグした。すでにランナーの姿はごくわずかだ。コースには清掃車が走り、ランナーは歩道を歩いている。ランニングウエアを着て足をひきずる妻に応援に徹していたらしい夫が付き添って歩く(!)。泣き顔になっている女性もいる。そんなランナーに対しまだ居残っている観客もいて大きな拍手を送っている。
コスプレの二人組がバケツをぶら下げて歩いていた。そんなランナーは他にも見た。彼らはチャリティの募金をしながら走って(歩いて)いる。チャリティ募金の成績が良ければ良いほど遅くなってしまうだろう。何組もチャリティ募金ランナーがいるから、皆に募金をするとなると小銭だとしてもたっぷり用意しておかないと間に合わないが、少年でもさりげなくチャリンと小銭を落とす。もちろん大人も。彼らがフィニッシュラインを踏むまでまだ1時間以上かかるだろう。
本当のゴールは「パブ」?
交通の要綱でもあり、繁華街の入口でもあるチャリングクロスのあたりには、完走メダルを首から提げたランナーがランパンランシャツのままセントジェームズパークから出てくる。カメラを向けるとにこやかにガッツポーズで応えてくれる。スタート時は小雨だったが、3時間を超えるランナーにとっては天気が良すぎた。気温がグングン上がった。彼らは暑さ慣れしていない時期のマラソンレースならではのタフさにぶちのめされつつフィニッシュラインにたどりついたはずだ。その苦しみを乗り越えた誇りが輝いている。
駅の周囲にはこれもロンドン名物、パブが軒を連ねているのだが、走り終わった英雄達とそれを讃えようという仲間が路上にまであふれ出してジョッキを持ち上げている。今日のビールはことのほかの喉ごしだったに違いない。