ジョギング・マラソン/健康とジョギング・マラソン

超スロージョグが解決する日本の重要課題

超スロージョギングは大脳の前頭前野の活動を活発にし、判断力、記憶力、抑制力、積極性を増加させるという、うつやぼけにうってつけの予防法。ダイエット効果の現れ方と共にご紹介します。

谷中 博史

執筆者:谷中 博史

ジョギング・マラソンガイド

体重は変わらなくても、見た目は締まる

脂肪が厚いのは本来存在する末梢毛細血管が眠っている状態
脂肪が厚いのは本来存在する末梢毛細血管が眠っている状態
超スローでも体にこんなにいいランニング」では、超スロージョギングによって末梢毛細血管が増え、スタミナがついて体調がよくなるというところまで解説しましたが、もう少し検討してみましょう。

ジョギングを始めたきっかけとして、ダイエット効果を期待したという人が少なからずいると思います。NHK『ためしてガッテン』の登場モデルもダイエット効果があることを発表していました。かなり太り気味の28歳女性は経験1年でなんとマイナス12kg。5~6kgぐらいの減量はごく当たり前のようです。

しかし、実験台となった3人の場合は開始25日間ほぼ毎日走っても体重変化はわずかなもので、必ずしもダイエット成功とは見えない結果でした。ただ、400mを走って息があがっていたのが、「どこまでも走れるような感じ」がして、50分走をしたり7kmぐらい走れるようになったと言っています。これはなぜ?

私がアドバイスをしてきた初心者の場合も同じ傾向が見られます。走り始めの1、2ヶ月は目に見えるようには減量しません。場合によってはわずかですが体重が増える例もあります。この理由ですが、脂肪は徐々に落ちてはいるのですが、筋肉がついたり骨の質量が増加して体重が変わらないのではないかと思われます。体重は変わらなくても、外見から明らかに体が締まっているのは見てとれます。

長く走れるようになってグングン減量

ダイエットは、そこから。遅筋が増え末梢毛細血管が増えると長く走れるようになってきますが、そこからが減量の本番です。長く走ることによって脂肪の燃焼に加速度がついてくるのです。

1日に1時間程度の超スロージョグ、距離にして4~5kmでは、ダイエットにはもの足りません。やはり7~10kmぐらい走りたいところですが、その距離を苦しく感じず走れるようになるには、やはり、3ヶ月の実績を積まなければ体が変化してくれません。体の質が変わることによって、長時間速く走れる=長い距離を走れる=たくさん脂肪を燃焼するという方程式でダイエットが進みます。

1~2ヶ月で「効果がない」と思いこまないこと

ところが、残念なことに1ヶ月くらい続けても体重が減らないと、疑問とむなしさが頭の中にもたげてきます。次第に疎遠になり、いつしか止めてしまうという例が多いのです。体重の変化に物足りなくても、3ヶ月は続けてみるべき。3ヶ月も経つと、明らかに減量効果を数字でも感触でもバンドの穴でも感じるはずです。
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