陸上競技規則に準じる多くのトレラン大会
中部北陸自然歩道、信濃路自然歩道を走る中盤、黒姫高原のコスモス畑 |
それはレース中にサポートを受けられるということ。山耐などはサミットを想定しているので、サポートを受けるなどもってのほか。筆者も山耐のレース中足にマメができたり下痢をしたことがありましたが、サポートはまったく受けませんでした。下痢の時はやむを得ず棄権。
そもそも日本のトレイルランニングレースは陸上競技規則に準じていることが多いので、サポートも不可とすることになるのでしょう。箱根駅伝などで、監督が選手の体に触れたら違反です。規則以外の補給を受けても失格。市民マラソンだと、沿道のステーションでアメをもらったり飲み物の提供を受けたりしていますが、陸上競技規則に照らせば違反行為です。
選手へのサポート、伴走もOKの北米型
牧場もある笹ヶ峰。第2関門とアシスタントポイントがあり、ここからゴールまではぺーサーが同走できる新機軸 |
さらに第2関門~ゴールの約35kmの区間については、ぺーサー(随走者)の伴走が認められています。ぺーサーによって手を引く、体を押すなどの直接的な走行補助行為は禁止ですが、ランナーの荷物を持つことは認められています。これは安全を配慮してのルールだとのことですが、北米の大会などの運営ノウハウを取り入れたものだそう。一人で走るよりも不安なく走れることはもちろん、待っている身としても、ただゴールでじっと長時間たたずんでいるよりも、ちょっとだけでもトレランを味わえるのでランナーよりもサポーターにとってうれしいルールかもしれません。
主催者がボランティアぺーサーを用意
しかし、家族や友人にも見放されて単身参加しなければならないランナーもいるでしょう。そんなランナーにとっては不公平なルールといえなくもありません。そこで、主催者側ではぺーサーのボランティアを募り、ぺーサーを用意できないランナーに提供するとのこと。これも新機軸です。走力がなくてはぺーサーも務まりませんが、100kmは長いがちょっと走りたいという方のぺーサー志願者も多いかもしれません。ぺーサーになるにも参加費2000円が必要ですが、記念Tシャツのプレゼント、ウエルカムパーティー、表彰式へ無料で参加できます。ぺーサー以外にも大会運営のボランティアスタッフも募集。Tシャツプレゼントや遠隔地の方には宿泊も提供されます。走れないけど参加したい方は、ボランティアに応募しましょう。
ランナーはお互い競い合うけれども、同じコースを走る旅の仲間だという絆意識を認識できるようにという理想の実現を願っているのです。