ハートレートモニターの活用法
トレーニング効果別の運動量が一目でわかるレポートグラフ。右上は心拍ゾーンごと、左上はトレーニング効果ごと、円グラフはトレーニングの種別(ランニングとかバイクとか)。このほか月間の総消費エネルギー、走行距離、トレーニング時間などが数値で示される |
ログ情報の一覧。毎回の、週間の、月間のトレーニング記録(日付、トレーニング効果、トレーニング時間、距離、トレーニング種目、平均速度、消費カロリー、平均心拍数、最大心拍数など)を一覧できる |
1回のログの詳報画面の部分拡大。ラップごとの距離、タイム、平均心拍数、距離、平均速度が示される。自動計測を使えば、自動で計測したラップの記録も表示される。紺色の帯の部分にはラップごとにメモを書き込める。ラップ記録の下段のメモ欄には、このトレーニングについて書き込むメモ欄がある |
では、ハートレートモニターと速度・距離センサーを用いるとどんなことができるのか、suuntoのt4とFoot PODの使用で経験したことをご紹介しましょう。
試用中は富士登山競走の準備期にあたっていたため、トレーニングの内容は坂道の走行がかなりの比重を占めていました。この体験で思いがけないこともわかりました。
上り坂では速度を一定のつもりで上っていても、次第にスピードが落ち心拍数が上がります。坂道が短い(250m程度)のでゼイゼイし始める頃には上がりきってしまうのですが、そのまま上りが続けばどうなるか容易に想像されます。息が激しく上がるあたりの心拍数がLT値とみていいでしょう。その割に脚の筋肉に疲労を感じません。これは、脚力はこのままでも心肺能力を高めればもっと速く上れるということになります。
下り坂ではその逆でした。下り坂でそのLT値付近まで心拍数を上げようとすると相当のスピードになり、心拍数は余裕があるのですが、脚が悲鳴を上げてしまうのです。下りのショックと脚の回転に耐える脚力をつければ、心肺能力はこのままでももっと速く走れるということになります。
目指すコースのコンディションに特徴があれば(例えば箱根駅伝の5区・6区など)、何を鍛えれば良いのか、強化がどの程度に進んでいるのかといったことを、はっきり数値から知ることができます。