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ウルトラマラソンの魅力 奥熊野の手作り感(4ページ目)

ウルトラマラソン第2弾! ウルトラマラソン初挑戦ランナーの奥熊野100mチャレンジ。どんな気持ちでウルトラマラソンへの参加を決めたのか、走ってみたらどうだったのか、生々しい感想をお届けします。

谷中 博史

執筆者:谷中 博史

ジョギング・マラソンガイド

最後の試練、意地が裏目に

80kmを過ぎて標高差300mの最後の上りの試練が待っていました。

「ここは歩いている人が多かったんですが、何とか最後まで走り切りたいと思って歩かなかったんです。でも、歩いている人に抜かれてしまうこともあるような状態で。下りに変わってから、ずいぶん離していた人にもどんどん抜かれちゃいました。後で何回も参加しているランナーから『あの坂は走っちゃダメだよ』と言われて」

やはり経験がものを言うシーンがあるようです。情報は事前にたっぷり仕入れておくべきでしょう。

途中で「やらなきゃよかった」「準備が足りなかったかな」と後悔の気持が生じたのもたびたび。完走を確信したのは、残りが下りと平坦部だけとなったラスト5kmになってからとか。

「100kmを完走できる」は本当だった

ゴールしての思いは「ほっとした」。ゴールタイムは11時間16分15秒、アップダウンの激しいコースの初ウルトラとしては、上出来の記録でした。移動部分は、ほぼ予定通り6分/kmを維持しました。

「全く歩かずに完走できたことは、われながら信じられない思いでした」

ヒトが秘めている能力っていうのはすごいものです。

彼の完走をサポートしたのは十分なエイド体制だったようです。

「序盤を除いてほとんどのエイドに立ち寄り、口にしました。おかげでエネルギー切れや脱水症状を起こすことなく進めました。もしエイドがなかったら、半分までしかもたなかったでしょう。大会本部の運営には本当に満足と感謝をしています。実は応募するときには、小さな大会なのでどうかな……とちょっと心配もあったんですが」

補給の仕上げは、ゴール後にも

高石ともやさんは12 時間58 分56 秒で完走。完走後すぐにゴール地点の補陀洛山寺でミニコンサート
高石ともやさんは12 時間58 分56 秒で完走。完走後すぐにゴール地点の補陀洛山寺でミニコンサート
ゴールしてすぐに風呂を浴び、マグロ汁、うどん、ビールのもてなし。遠隔地からの参加とあって、楽しみだった高石ともやさんのコンサートを待つことができなかったですが、事務局や応援の温かい心に十分に癒された100kmだったようです。
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