注目トレイルラングッズ－パック・ウエア(2ページ目)

ストック使用ならファーストチョイス!?カリマー　AR-10

カリマー　AR-10、￥12,600、重量＝560g、容量＝10L。今年の新色「アイス」。他に「ゴールド」が加わった

写真楕円の中のバンジーコードでストックの下部をセットする

パックをそっくり裏返した底の部分。なるほどつまんで縫製している

ストックを使用するランナーが増えてきました。日本では、ストックはシニアハイキング用品というイメージが先行しているようですが、外国では使用しているランナーが多いように思います。これは冬にクロスカントリースキーをしてストックを使い慣れているせいではないのかと思うのですが、使い方に慣れればストックを使うと急坂の昇降がたいへん楽で安全になります。しかし、使用しないときにストックを処置できるトレラン用パックが案外少ないのです。

このカリマーAR-10はその数少ない貴重なパックの一つです。フロントの上下左右4ヶ所にドローコードが取りつけられており、これで簡単にストックをセットできます。容量の調整はコンプレッションコードによりますが、そのセンターについているアタッチメントで、パックを一気に大きくオープンするようなときもワンタッチです。

フロントのポケットはサイドのネットとセンターに付いている大きな縦長。そしてその中に小物用のミニポケットがついています。この縦長ポケットの活用法がちょっと不明なところがあるんですが、ハイキングの時であれば折りたたみ傘やミニ三脚を入れるのにピッタリでしょう。

本体内部にはリザーバーポケット装備、チューブはパックトップのセンターから出します。バックパネルはクールメッシュ素材で背中の蒸れを防いでいます。

そして最後になってしまいましたが、これがこのパックの最大の特徴といえるかもしれないポイントを説明しましょう。一般に立体であるパックは何枚もの裁断した生地を縫い合わせて成型していますが、どうしても縫い目はほころびたり生地が裂けやすくなります。特に超薄手生地を使用しているトレラン用パックはその危険が大きくなります。行動中に裂け目ができて収納物が飛びだしてしまうという事故は、私は未経験ですがあるそうです（行動中でなければ縫い目がほつれて使い物にならなくなったパックはいくつかあります）。

このパックは生地のパーツを極力減らし、生地をつまんで縫い合わせて立体化するという製法をとっています。これによってほつれやほころびで穴が開くということがなくなりました。耐久性も安心も断然ハイレベルです。