100m走は自動車の速さ
買い物自転車の巡航速度は通常時速12、3km |
男子100m世界記録 アサファ・パウエル(ジャマイカ) 9.77秒 時速36.847km
世界陸上大阪が終わった時点では、上記の通りだったのですが、なんと大会閉会式から1週間後の9月9日に世界記録保持者でありながら世界陸上で3位と後塵を拝したパウエル選手が、9秒74という記録を出しました。すごい! そこで現在の100mの世界記録は以下の通りです。
男子100m世界記録 アサファ・パウエル(ジャマイカ) 9.74秒 時速36.961km
これを421.95倍してマラソン換算すると、4109.79秒で、1時間8分29秒となります。乗り物のスピードに例えると、渋滞のない一般道路の自動車速度というところでしょう。
一方マラソンの記録はというと……。
マラソンは必死のママチャリ
男子マラソン世界最高記録 ポール・テルガト(ケニア) 2時間4分55秒 時速20.27kmこの100mあたりのスピードは17.77秒となります。男子児童11歳の50m走の全国平均が8.89秒ですから、ほぼこれに等しいスピードということになります。テレビなどでロードレースを見ていると、選手の背後を走るこどもたちがの姿を見ることがありますが、だいたい同じスピードであることがわかります。自転車では、変速機のないママチャリをかなり真剣にこぐスピードです。
胸の僅差も8m以上の差
世界陸上大阪の女子100m決勝は、優勝したベロニカ キャンベル(ジャマイカ)と2位ローリン ウィリアムズ(アメリカ)の大会史上に残る激戦でした。写真判定によって結果が発表されるまで時間を要しましたが、その差2cmとか。では、この2cmの激戦の差はフルマラソンではどのくらいの差に匹敵するのでしょうか。421.95倍すると、その長さは8.44m。これを僅差とみるか大きな差とみるか。もし大きな差だとしたら、100m競走での2cm差も大きな差だといえるのかも知れません。
男子100mの日本記録は伊東浩司選手の10秒00です。世界記録との差は0.26秒あります。もしこれをマラソンの単位に引き伸ばすと、1分50秒ほどの差になります。距離にすると約620mです。これはやはり大差というしかなさそうです。