連続写真撮影のコツ1:1回20枚、1歩で約5枚撮影
ランナーは1秒間にどのくらい走るのでしょうか? マラソン市民ランナーの場合はどうでしょうか?私の場合、サブスリーレベルで走っているときはピッチが186~188歩/分ですから、1秒間に3歩強というところです。エリートランナーでピッチが速いピッチ走法の選手では210歩/分を越える選手も珍しくありません。1秒間に3歩半です。私は3,000mの時に200歩/分くらいです。また、ジョグをしているときは160~180歩/分くらいになります。一緒に走っている他のランナーの歩調もその前後のようです。
となりますと、うまく撮影すれば1秒間の間に2.5~3.5歩ほど写せることになります。SP-550UZの場合、15コマ/秒で1回のシャッターにつき20コマ(ただし、1回高速連続撮影を行うと記録媒体に書き込みが終わるまで次の撮影はできない。数秒かかる)ですから、1.33秒程度の時間を撮り続けるわけです。そうしますと180歩/分のランナーでしたら、4歩分が撮影できることになります。
下分解写真をご覧ください。3枚に分けましたが、最後の1枚が納まりきれずに残っています。合わせて20枚になります。そして足の運びに注目してください。ほぼ4歩ですね。すると、1歩を約5枚撮影していることになります。モデルに頼んだわけではないんですが、丁度そうなりました。ハーフを1時間20分台前半程度のペースで走っているところです。
フォームを見るには丸々2歩分あればいいですから、最初から最後まできちんと撮れていなくてもかまいません。
ワンショット20枚。1枚入り切りませんでした。1枚の元サイズは1280×960 |
連続写真撮影のコツ2:基本は流し撮り
スポーツ写真撮影のコツは、ゲームの進行を予測することです。ランナーを横から撮影するときには、目の前をどのくらいのスピードで通過するのか予測することです。カメラに動体予測AFが付いていますが、あなたの頭も動体予測をし、目が付いていくようにしましょう。具体的に説明しましょう。ランナーが撮影ポイントに入る前から、ランナーをファインダーの中央に捕らえ、シャッターは半押しにし、体の上半身をひねってランナーを捕らえたまま追います(ランナーに対して正対する位置で体のねじれがないように構える)。そして、ポイントに入ったらシャッターを押し、そのままシャッター音が止まるまで(シャッター音が20回カシャ、カシャと鳴り続けます)ファインダーでランナーを追います。
どこでシャッターを押すべきか。これはランナーのスピードにもよりますから何度か練習してコツをつかんでください。5kmを20分で走るランナーですと、1秒で4m強走ります。SP-550UZで捕らえられる距離は、5.5m弱というところです。
流し撮りの技術は、単写真でも使えますから覚えておくと便利です。
連続写真撮影のコツ3:カメラは水平に
この上写真はちょっと失敗しています。フレーミングがやや左下がりに傾いているのです。後で修正できることではありますが、何枚も修正するのは面倒なので、撮影時に水平に構えるように注意しましょう(自戒の意をこめて)。連続写真撮影のコツ4:撮影のバックには横のラインを置く
バック(背景)は単純なほうが、ランナーが浮き上がってフォームがよくわかります。もう一つ、この写真のように頭や腰の高さあたりに横線があると、体の上下動がわかりやすくなります。一般のポートレイト撮影では頭のバックを線が横切るなんて×ですが、フォームを見るには◎です。連続写真撮影のコツ5:撮影は前後からも
前方からは腕振りがよくわかる |
後方からは脚がよく見える |