分解写真を突きつけられれば思わず納得
20枚連続で撮影した中の5枚。バックは次ページの写真のように横線があったほうがよい |
私は、「市民ランナーこそよいフォームで走るべき」とたびたびお伝えしていますが、自分がどのようなフォームで走っているのか、なかなか自覚できないものです。駅伝やロードレースの中継映像で、けっこうランナーがガラスに映る姿を見ながら走っているシーンを見ますが、走り込んでいるエリートランナーでさえ、傍目に見なければ自分のフォームの状態はわからないということでしょう。まして、一般市民ランナーには……。
せめてコーチがいて丁寧に指摘してもらえるならいいのですが、ひとりで走ることが多い方にはそんな手だても少ないでしょう。しかし、百聞も一見に如かずです。分解写真やスローモーションのビデオ映像で見れば一目瞭然。今回は、お手頃価格でランニングフォームをチェックできるだけの分解連続写真の撮影が可能な、優れもののデジタルカメラを用いて分解連続写真の撮影のコツをお伝えしましょう。
オリンパスSP-550UZ 可愛いサイズだが渋いデザイン
スイッチをオンしたところ |
テレ側いっぱいにレンズを出してみた |
つまみ類はまさに一眼レフの雰囲気 |
ところが、オリンパスがやってくれたんですね。発売中のSP-550UZは、最大15コマ/秒の超高速速写が可能なんです。これが実売価格4万4~5,000円で買えるというんですから驚きです。細かいスペックはオリンパスのホームページをご覧いただくとして、高速連写にかかわるところだけ抜き出すと……。
高速連写には、「約7コマ/秒 15枚(300万画素相当時)」「約15コマ/秒 20枚(120万画素相当時)」の2つのモードがあります。120万画素相当というのは少ないように思うかも知れませんが、連続写真は何枚も一度に開いて見るので、500万画素もあると見るのもかったるくなってしまいます。また、120万画素あればサービスサイズ程度のプリントアウトには十分です。
SP-550UZ、スポーツ撮影に向いている3つの機能
このカメラがスポーツ撮影に向いている機能がさらに3つあります。・プリキャプチャー機能
・動体予測オートフォーカス
・テレ側35mm判換算504mmの望遠
プリキャプチャー機能を使えば、多少シャッターのタイミングが遅れても、肝心な部分がちゃんと撮れています。
動体予測オートフォーカスは、ランニングなどの撮影時にピント合わせの手間を省くとともに、シャッターのタイムラグ(デジカメの一般的なオートフォーカスを使うと、シャッターを押したときには被写体はフレームアウトというようなタイムラグが避けられない)をほぼ解消します。
スポーツ写真は、被写体からある程度離れて撮影せざるをえない(例えばグランドなど)という条件と、離れて撮影しないとパースペクティブのいたずらにより、写真が比較しにくくなります。この解消のためには300mmでも短く、500mmレベルの長焦点レンズが望ましいのですが、思い切った長焦点レンズを付けたと思います。SP-550UZはさらにデジタルズームと併せると2800mm相当までになるのですが、高速連写時は画素数が落ちるので、デジタルズームはオフにしておいたほうがいいでしょう。
この超望遠の手持ち撮影を可能にするために、手ぶれ補正機能を搭載し、スポーツ写真に必須の早いシャッター(最高1/2000秒)を使うために、ISO感度は、5000という高さにまで設定できます。
さてスペックについてはこのくらいにして、SP-550UZを用いた連続写真の撮影のコツをお教えしましょう。