完走ランナーに欠かせない「給食」は?
エネルギーにもカリウムにも富んだバナナはランナーの友達 |
私がこの中で選ぶとすれば、飴類やブドウ糖とレモンです。バナナも口直しにはいいんですが、飲みこむまでにけっこう時間がかかります。噛んでいる間は呼吸がしずらいので飴類やブドウ糖には劣るでしょう。パンはパサついており、激しく呼吸して口が乾いているときにはこれも飲みこむまでに手間がかかります。完走目標ランナーにはいいと思いますが。
チョコレートは高エネルギー食品で、わずかな量でたくさんのエネルギーを摂取できる優れた食品ですが、そのエネルギー成分は多くが脂肪です。炭水化物ほど早く消化吸収されません。また、溶けてすぐに胃に流れ込まず、喉のあたりにべと付くのも、喉が乾燥している時には不快です。その人の好みによるでしょうが、私はチョコレートには手を出さないでしょう。
レモンは疲れたときに口をさっぱりとさせ、酸味で胃を刺激し元気を甦らせてくれます。ビタミンC、クエン酸の働きがすぐに出るかどうかはわかりませんが、効果があると思います。
飴を少し用意して走ろう
最初の給食ポイントが22.3kmというのは、4時間以上かかるランナーにとってちょっと給食の開始が遅いかなという感じがします。20kmに達すると空腹感を覚えると思うので、それを避けるためには、消化の時間を考えると15kmぐらいから食べ始めたほうがいいからです。そこで、最初の給食は自分で持って走りましょう。何を持つか? 手軽さ、食べやすさ、吸収の良さなどから判断すると飴が一番でしょう。飴にもいろいろな種類があります。スーパーやコンビニではたくさん売っていますね。要は食べやすい、飲み込みやすいことが第一です。次に食後感など各自の好みで選んでください。
走行中、特に疲れてくると口を開いて呼吸をします。何回も噛まなければならないような飴や、歯について飲み込みにくいキャンディのような飴は適していません。私の好みでは、蜂蜜成分や黒糖が多い、単純に甘い飴が食べ飽きず食後感がよく、また比較的柔らかくて歯で簡単にかみ砕けるので選びます。球のような形状の飴はかみ砕きにくくて適していません。
また、走っているとノドが乾燥します。その対策を兼ねてのど飴もいいと思います。ビタミンC配合もいいでしょう。「ノンカロリーシュガー使用」をうたっている飴もありますが、エネルギーを取りたいので、これは不向きです。残った飴はホワイトデーのプレゼントにでも使いましょう。彼女が満足するかどうか保証しませんが。
飴1個の重さは5gぐらいで、成分のほとんどは炭水化物(1g4kcal)ですから、飴1個のエネルギーは、わずかに20kcal。2個食べても40kcalです。しかし、このわずかな糖分の摂取が脂肪のエネルギー代謝を促します。たき火をするときの着け木のような働きをするのです。
飴はナンバーカードに貼ってしまう
ウエストバッグはなるべく小さいサイズがいい |
ナンバーカードに貼り付けてしまうというガイドの必殺技 |
写真のように小さなウエストバッグを使えば、いざというとき用のお金なども入れておけますが、もっと手軽にというなら、ナンバーカードにセロファンテープで貼ってしまい、順次剥がして食べるという方法があります。給食がないレースでは私はこれをやります。ただ、10個以上も付けると重くてナンバーカードの振動が大きくなり、ピンが外れたり紙製のナンバーカードだとピン穴から破れたりしますので、自分でピンを余分に用意してがっちりとシャツにくっつける必要があります。またセロファンテープをけちると剥がれてしまいます。
はじめは表側に付けていたのですが、裏側に付けると落ちにくく、恥ずかしい思いもしなくて済みます。ただ、体熱の影響を受けるので、溶ける確率が高くなることは覚悟しなくてはいけません。
<関連リンク>
東京マラソン、一足お先に試走しました
東京マラソン
東京マラソン アミノバリュー特設ページ
クリスタルガイザー