これで完璧!東京マラソンの給水と給食
アミノバリューとクリスタルガイザー。写真はイメージ。アミノバリューは紙コップで、クリスタルガイザーはミニ容器で提供されるとの情報 |
今回は、東京マラソンでの給水・給食に焦点をあてて、他のマラソン大会にも応用できるテクニックをお伝えしましょう。
給水は水とアミノバリュー
東京マラソンの給水ポイントは、5kmからほぼ2.5kmごとに設置されます。用意される水は、大会サプライヤーである大塚製薬によるアミノバリューと、真水にクリスタルカイザー。アミノバリューは2リットルのペットボトル入りから大会役員が紙コップに注いで準備、提供します。参加者が多いので、給水テーブルの上に注水したコップを並べ、その上に板を置き、その上にまたコップを並べるという積み重ね方式。段数は、3~4段になりそうです。速いランナーはずいぶん高い位置のコップを手に取ることになりそうです。
このコップの容器は、アミノバリューのロゴがプリントされたやや大きめのサイズになるのではないかと予想しています。アミノバリューは2006年のホノルルマラソンでも公式飲料としてランナーに提供されましたが、そのコップと同じではないかと思います。
水は「クリスタルガイザー」の小型のペットボトル入り(たぶん310ml容器入り)がそのまま提供される模様です。開栓してあるか否か定かではありませんが、もし開栓されていないとレースの初めのうちはともかく、レース後半では手の指もかじかんできて、栓を開けられないということも考えられます。そのような場合は栓を開けるのに労力を使うより、コップ入りのアミノバリューを選ぶなど、臨機応変に対応してください。
給水担当者の数もマンモスです。給水は5kmポイントから始まりますが、寒い時期、しかも市ヶ谷の下りとたぶん追い風ということもあって、5kmではまだ給水を必要とするランナーの数はさほどではないと思います。しかし、ここに配置を予定されている給水担当者の数は300人以上とか。給水しようにも給水できなかった東京国際女子マラソンの轍を踏むことはなさそうです。
汗をかいたときは、スポンジが置いてあると汗がふき取れ、さっぱりして快適になるものですが、東京マラソンでは残念ながらスポンジを用意する計画はないとのことです。
走りながらの給水のコツ
紙コップを手にしたらつぶして飲みやすくする |
まず、給水ポイントが近づいたら、なるべく手袋を外します。給水時に濡らすとあとで冷えるからです。手袋はパンツに挟んでおきましょう。手前の給水テーブルはたいてい混雑していますから数台前方のテーブルから水を取ることにしましょう。給水テーブルは2~30台は並ぶでしょうから、早く取ろうと焦らないこと。もし取りそこなっても、2.5km先にまたありますから1・2度給水しそこなっても影響はありません。
そして、給水テーブルから紙コップを取ります(係員が手渡してくれるかもしれません)。手の小さな方は掴み損ねるおそれもあるので、両手でしっかり掴みましょう。
コップやボトルを取るときには、なるべくスピードを落とさないこと。多少スピードを落としたとしても速やかにテーブルから離れてください。よく、テーブルで急に立ち止まってしまうランナーがいます。急に止まられると後続ランナーにとって大迷惑です。本人も追突される危険があります。また、すぐ前にランナーがいる場合は、急に立ち止まるかもしれないという心構えもしておくことです。
水は少しずつこまめにとる
次にこの紙コップの口を写真のように押しつぶして、飲み口を細く作ります。そのままだと走りつつ飲むことになり、水が一気に口にかかり水を浴びるようなおそれがあるためです。口から溢れた水が胸にかかって体を冷やしてしまいます。夏なら構わないのですが、冬には冷たすぎます。口に含む量は少なめに。水はすぐに飲まずに一度吐き出すくらいにします。これは、喉に「これから水を送るぞ」と信号を送って準備させるためです。呼吸のために気管支も大きく開いていますから、うっかりすると気管支に誤飲してむせかえることがあるのです。
一度に飲む量は、ほんの一口か二口です。そのかわりこまめに給水しましょう。ひと時にたくさん飲んでしまうと内臓が冷えて機能低下を起し、からだの動きがガクンと落ちます。夏だと体は暑くなっている反面、水はあまり冷えていないというわけで丁度いいのですが、冬のレースでは水の温度も低いですからこうした注意が必要です。
また、間違ってもテレビで見るマラソンランナーのように水を頭からかけたりしないこと。暑いときはいいのですが、冬にそんなことをすると身体が冷え、あとで悔やむことになります。