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不屈のプロゴルファー中嶋常幸の軌跡(5ページ目)

賞金王4回。世界の舞台で活躍し、2006年にはシニアとしてツアー優勝を果たすなど、日本が誇るプロゴルファーである中嶋常幸プロ。その足跡をたどり、50を過ぎてもなお輝き続けるその生き方に迫ります。

児山 和弘

執筆者:児山 和弘

ゴルフガイド

歴史的なシニアでのツアー優勝

2006年には、「三井住友VISA太平洋マスターズ」で52歳で優勝。最終日に「65」と爆発して若手有力選手をまくっての胸のすくような優勝でした。

50歳を超えたシニア選手がレギュラーツアーで優勝する例はわずか。アメリカでもシニア選手がレギュラーツアーに勝ったのは、クレイグ・スタドラー選手など5名のみ。いかに大変なことかがわかります。

次の週の「ダンロップフェニックス」に出場したタイガー・ウッズは、自分から練習中の中嶋選手に声をかけて、優勝を祝福したといいます。かつて世界の舞台で活躍していた中嶋選手が、いかにゴルフ界でリスペクトされているか、また世界的にもこの優勝がどれだけ価値があるかを示しているエピソードです。

この年、中嶋プロは「日本」と名のつく公式戦全てに勝利する7冠を達成。54歳となった現在もレギュラー・シニアの試合で活躍しています。

他のプロスポーツでは50歳を過ぎた選手が、20代・30代の脂の乗り切った選手に勝つというのはなかなか考えられないことですが、ゴルフは体力だけでなく、経験と技術が成績に大きく影響するスポーツ。

その選手生活の中で、喜びも苦しみもかみ締めつくした中嶋プロだからこそ、こうした優れた成績を残せるのでしょう。その足跡は同年代の多くの人々を勇気づけるものだと思います。



<関連リンク>
中嶋常幸プロプロフィール(GDO)
JGTO(日本ゴルフツアー機構)
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