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不屈のプロゴルファー中嶋常幸の軌跡(3ページ目)

賞金王4回。世界の舞台で活躍し、2006年にはシニアとしてツアー優勝を果たすなど、日本が誇るプロゴルファーである中嶋常幸プロ。その足跡をたどり、50を過ぎてもなお輝き続けるその生き方に迫ります。

児山 和弘

執筆者:児山 和弘

ゴルフガイド


スイング改造とスランプの克服

奇跡の復活劇は婦人も著書にまとめている。中嶋ファンなら一見の価値あり(『ロープ―“隔て”から“絆”へ』)
中嶋プロは、何度かのスランプを経験したことでも知られています。

前述のように大変評価の高かったスイングを80年代後半に改造。しかし成果は思わしくなく、成績が下降していきます。88年には遂に未勝利となり賞金ランキングも20位と低迷します。

このスイング改造については現在でもあまりよく語られることがありません。スイング改造とは、フォームを一度壊して再構築する作業。プロゴルファーでさえ大変リスクの高い取り組みであり、スイング改造に失敗して不振のどん底に沈むプロも少なくありません。

すでに好成績を収めていたスイングを、なぜ変える必要があるのか? 多くの人が「もったいない」と思うのも無理はありません。しかし、それは現状に満足せず、常にさらなる高みを目指し続ける中嶋プロの競技者としての姿勢が典型的に表れているともいえるではないでしょうか。

結果的には失敗でしたが、リスクを恐れず向上していく姿勢は後年の復活と決して無関係ではありません。

90年にはスイング改造が好影響をもたらし、フジサンケイクラシックでは賞金600万円のホールインワンを達成。日本オープン優勝、さらに翌年も連覇するなど再びトッププロとしての地位を取り戻しました。

>>次は、奇跡の復活>>
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