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ルール施行あと一年! 最新ドライバー事情(4ページ目)

高反発ドライバーを規制するSLEルールの施行までいよいよあと一年余り。続々と発表される2007年NEWモデルの傾向から、ポスト高反発のトレンドを考えます。

児山 和弘

執筆者:児山 和弘

ゴルフガイド

高反発の最終形「SWORD iZU MAX COR」

カタナゴルフ「SWORD iZU MAX COR」。メーカー希望小売価格134,400円と高額ながらシニア層中心に人気
ルール施行まであと一年。
その期間を逆に逆手に取ったのがカタナゴルフの「SWORD iZU MAX COR」です。

「高反発神話、完結」という触れ込みのこのドライバーの反発係数は、SLEルールを完全に無視する反発係数0.87(ルールは0.83以内)。これはルール適合モデルと比べ、数字上6~8ヤードくらいの飛距離差が出ると考えられる数値です。アイアンで1番手くらいの差が出てしまう可能性もあります。

特筆されるのは、2008年になりルールが施行されれば、SLEルール適合ヘッドへの無償交換という特典を設けたことです。1年間限定での飛距離アップを楽しむことができるとなるとその魅力はさらに高まります。しかも飛びすぎによる不慮の事故に備えてゴルファー保険を用意しているというおまけつきです。

この限定生産品として11月に発売されたこのクラブは、すでに完売店が続出する大変な人気。これは依然としてゴルファーが、高反発による飛びを求めているという事実を示しています。特に飛距離の落ちてきた年配ゴルファーには、ドライバーの飛距離を文字通り買ってでも手に入れたいでしょう。

SLEルールを考える

ガイドの個人的な意見ですが、ルールを遵守するのはスポーツを行うものとしては当然のことです。しかし、SLEルール自体が多少問題をはらんだルールのように思います。本来、フェースの反発は飛距離の一要素に過ぎず、ドライバーの飛距離を規制するには不十分なものです。昨今、「高反発ドライバーより飛ぶ!」というキャッチコピーで販売しているドライバーが多く見受けられますが、フェース反発を規制してもドライバーの飛距離アップはとどまりそうもありません。

また、反発係数自体が非常に計測しにくいことも問題です。今年に入って、ルール適合モデルとして発売されたヨネックスと本間ゴルフのドライバーに、基準値をオーバーする可能性があり、メーカーで自主的に回収をするという出来事がありました。メーカーは誠実な姿勢できちんと回収を行いましたが、そのまま市場に流通してもゴルファーはそれを判別することができません。

中古ゴルフ市場では、依然として高反発ドライバーの人気が高いといいます。ゴルファーの飛距離への欲求には際限がないので、今後もルールを逸脱した高反発ドライバーは少数ながら発売されつづけるかもしれません。今後、ゴルファー自身の考え方がさらに問われることになりそうです。



<関連リンク>
適合ドライバーヘッドリスト
(財)日本ゴルフ協会 2008年からのドライビングクラブの規制について
(財)日本ゴルフ協会 ゴルフルール付属規則II
(財)日本ゴルフ協会 ゴルフ規則インフォメーション
R&A(日本はこちら) 不適合クラブリスト(英語サイト)
USGA 不適合クラブリスト(英語サイト)
NIKE GOLF SUMO(英語サイト)
ナイキ サスクワッチ(NIKE GOLF)
カタナゴルフ
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