好きにならずにいられない『エルビス・オン・ステージ』

『エルビス・オン・ステージ』
エルビス最後の輝きを放つ『エルビス・オン・ステージ』
平和の祭典オリンピック映画から、続きましては音楽記録映画の秀作を2本紹介します。

アメリカミュージックシーンで最も人気のあった20世紀の偉大なるエンタティナー、エルビス・プレスリーが1970年8月にラスベガスのホテルで行った熱狂ステージの記録です。「ハートブレイク・ホテル」、「この胸のときめきを」などなど20曲以上が歌われファン熱狂! エルビスがハンカチで汗を拭い、それをもらったファン熱狂! 抱きしめられて失神寸前のファン熱狂! キスされてファン放心!嫉妬した他のファン怒号の熱狂!
また、リハーサル風景やステージに上がる前の神経質さをみせたりと、エルビスのバックステージの魅力も存分に映し出されています。本作の大ヒットでコンサートツアーの記録『エルビス・オン・ツアー』が2年後の1972年に制作されました。

・1970年/アメリカ映画
・上映時間:109min
・監督:デニス・サンダース
・出演:エルビス・プレスリー、ジェームズ・バートン、チャーリー・ホッジ

愛と平和と音楽の祭典『ウッドストック』

『ウッドストック』
ドラッグとロックを通して対抗文化をみせる『ウッドストック』
日本では1975年に吉田拓郎とかぐや姫による初の夜通しコンサートin「つま恋」が開催されましたが、本作の舞台となったニューヨーク州サリバン郡の「ウッドストック」は、1969年8月15日~18日にかけて行われた前代未聞、空前絶後のロックコンサートです。

1960年代アメリカに吹き荒れたカウンターカルチャーの嵐を受けて行われた野外コンサートには、40万人もの若者たちが押し寄せました。ベトナム戦争の影がちらつく時代に自らが生きてゆく事に様々な実験を試みる若者たちの姿は、70年代以降に日本でも象徴化するシラケ世代や新人類に繋がっています。物質文化ではないもう一つの文化を模索する若者たちが突然変異的集団的に現れたことを確認できるコンサートです。そして今、ウッドストックジェネレーションがエコロジカルに地球環境を考え、次世代の人々を先導していかなくはならないと思います。

時同じくして(1969年)ニューシネマの傑作、ドラッグとロックと共に生きる若者を描いた『イージー・ライダー』が作られたのは偶然ではありません。

・1970年/アメリカ映画
・上映時間:185min
・監督:マイケル・ウォドレー
・出演:ジョー・コッカー、ジミ・ヘンドリックス、サンタナ 、ジョーン・バエズ、ジャニス・ジョプリン


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いかがでしたか? 真実を知る恐怖、真相を知らない幸せもあるでしょう。しかし、情報化社会の今、歴史を認識することも必要でしょう。過去を知った上で、都合の悪いことからも目をそらさずに未来を考える……。そして、私たちの子孫に美しい地球を引き継ぐことが、成熟した現代人の役目だと思います。

次回のオールタイムのセレクト10シリーズは「ミュージカル映画」をお届けします。お楽しみに。

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