テクノポップ/Perfume関連

Perfume対談~祝紅白歌合戦出場!!!!!(5ページ目)

謹賀新年、苦節9年、念願の紅白歌合戦出場を果たしたPerfume。2008年紅白について、博士、助手、新たに加わった研究生たちと新年Perfume対談です!

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

「ポリリズム」という選曲

先生:
じゃ、Perfumeに話題を戻しましょう。

研究生:
ポリリズム
「ポリリズム」の選曲に関しては妥当だと感じています。普段は音楽をあまり聴かない人にも“Perfume=ポリリズムの人たち”という存在が認知していったのは、実質的に2008年だった感があります。夏の音楽フェスのTVCMに使用されていたのも、タイムリーにヒットしていた「love the world」ではなく「ポリリズム」でしたし。

楽曲が世代を越えて大ヒットしなくなった今の時代、視聴者にとっての紅白歌合戦とは、歌手とその持ち歌を一致させる場所。その場所に初出場チームが臨むのならば、やはりキャリア最高の必殺チューン・看板ソングを選んでおくのが正解なのかなと。

先生:
「ポリリズム」の選曲は、僕も妥当だと考えます。紅白自体、その年のヒット曲的な祭になる必要はないと思いますから。それでは、他の年末の特集歌番組と被ってしまいますからね。 問題は、どんな「ポリリズム」かですね。やはり、ここは中田Pにお願いして、紅白versionのトラックを作って欲しいです。勢いで作ったような派手なアレンジがいいですね。

研究生:
お祭りですから、紅白ver.は欲しいところですよね~。僕の希望では勢い勝負というよりは、ディープトランス(=Bedrockあたりのプロッグハウス)風味をさらに強め、原曲の持つ繊細さとやさしさを浮かび上がらせてほしいですね~。

先生:
プロッグハウス・・・片瀬那奈ちゃんもスキなやつですね。僕と博士の世代では、プログレとは、あくまでも、プログレッシヴロックですから。そして、プロッグって言わない。でも、どこがプログレッシヴ(進歩的)なのか僕には分からない。いや、あまり詳しくない。いやここは、「アキハバラブ」のようなトランスで。

研究生:
「ポリリズム」を「アキハバラブ」系のトランスにって、なんだかおもしろいじゃないですか♪
「う~ま~れ か☆わ☆る☆よ!」みたくはじけるのかしら(笑)。

先生:
悪質な冗談を言ってしまいました。決してやらないで欲しいです。

研究生:
プログレッシヴハウスと呼ばれる楽曲の多くは、ダビーでぼんやりとした音作りがなされています。上物にはハッキリとしたメロディラインが存在せず、コード感でメロディアスさを演出し、それらをやわらかいキック音で支えている。Perfumeの楽曲だと、「wonder2」のイントロやアウトロもプログレッシヴハウス色が強いような気がします。

「ポリリズム」のバックトラックも、シャープに鳴るシンセのメインリフ以外の上物は、アタック感の少ない淡い音作り。キック、ドラムのブレイク、間奏(=ポリループ箇所)などにもダビーな印象があります。ドリーミーでトランシーな不思議な雰囲気・・・それは自分好みのプログレッシヴハウスを耳にした際に感じる印象とよく似ていました。それで僕は「ポリリズム」に“プログレッシヴハウス色が強い曲”というイメージを抱いています。
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