テクノポップ/海外のテクノポップ

ルーツとしてのエキゾ歌謡(3ページ目)

テクノポップのルーツは「エキゾ歌謡」なり。エキゾ歌謡→マーティン・デニー→YMO。中澤姐さん、『蘇州夜曲』などをカヴァーしてエキゾ歌謡の女王となってください。

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

昭和初期歌謡のカヴァー以外にもエキゾ歌謡の再生とも言えるテクノ歌謡も、多くあります。テクノ歌謡プロトタイプとも言えるのが、マナの『Yellow Magic Carnival』(1979年)。シングルは、現物を持っていないので、アルバム『チャバコトリック』のジャケ写を載せておきます。Tin Pan Alleyで細野晴臣自身が歌っていた曲を、林立夫のプロデュース、鈴木茂のアレンジ(アルバムでは今井裕)でカヴァーしたものです。「南京町の…」から始まる歌詞も、まさにエキゾ歌謡。

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細野晴臣の『泰安洋行』(1976年)はエキゾ歌謡再生の先駆的作品であり、初期YMOへとリンクしています。

中澤ゆうこの『上海の風』もエキゾ歌謡の系譜上にあると言って間違いないでしょう。個人的には、中澤の演歌、フォーク歌謡よりも断然、エキゾ歌謡を支持します。全部、エキゾ歌謡でアルバムを作って欲しいものです。

中国及びアジア諸国の地名は、エキゾ歌謡にとっては王道を行くタイトルです。特に、ここでも使われている「上海」は、中国の中でもそのエキゾチックなイメージ(西洋化された東洋)からよく出てくる都市です。中華風がお得意の清水信之が作曲した高見知佳の『上海エトランゼ』なんかも上海ネタ・エキゾ歌謡ですね。

フランス⇒ブルンジ共和国⇒ロシア(2回)⇒奄美・沖縄⇒中国と巡って参りました。さて、次は何処?

【関連リンク】
『ジャングルビートに連打!』
『ロリータ歌姫~LIO』
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