僕が勝手にそう呼んでいる「エキゾ歌謡」特集です。中華風が多いので「中華風歌謡」とも呼べますが、中華圏以外にも東南アジア系、中近東系、ロシア系等のエキゾ歌謡もあります。エキゾは、エキゾチック(またはエキゾチカ)からです。テクノ歌謡、ディスコ歌謡、エレキ歌謡、リズム歌謡(新しい順)、よりもさらに古いのがエキゾ歌謡。

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渡辺はま子の『シナの夜』(1938年)あたりが、元祖のようです。当時の表記であった「支那」はポリティカリー・インコレクトらしく(渡部昇一が異論を唱えていた記憶があります)、現在は「シナ」と表記されるのが一般。「懐メロ」の部類ですが、あえてここでは「エキゾ歌謡」又は「昭和初期モダン歌謡」と呼びましょう。

彼女は、その当時「チャイナ・メロディーのおはまさん」と呼ばれたらしく(当然、僕は当時の事は知らない)、その後も『蘇州夜曲』(霧島昇とのデュエット)、『桑港(サンフランシスコ)のチャイナ街』等のエキゾチックな視点からの中国を題材としたヒットを飛ばしています。山口淑子こと李香蘭(又は大鷹淑子議員)も自らが主演した映画『シナの夜』で、『蘇州夜曲』(作詞:西條八十/作曲:服部良一)を歌っています。

この『蘇州夜曲』は名曲で、他にもテクノポップ系アーティストも含めて、色々な人にカヴァーされています。戸川純が、上野耕治と共にゲルニカを始めるきっかけとなったのも、『蘇州夜曲』(残念ながら正式レコーディング音源はありませんが、ライヴ音源は存在するようです)です。

エキゾポップ歌姫とも呼べるサンディーも、アルバム『コム・アゲイン』(1991年)で、Dick Leeのプロデュースにより尺八イントロで始まるコンテンポラリーな『蘇州夜曲』のカヴァーをしています。尚、このアルバムのジャケ(写真)は、フランスのピエール&ジルによるもので、ジャケ美術館でも紹介しました。