日本独自の文化ともいえる数値入力
Rolandのアナログシンセ用シーケンサ、MC-4 |
これは、昔、シーケンスデータを数字のテンキーを利用して入力していったのです。古くはMIDIが登場する以前、Rolandが出していたMC-4やMC-8といった黎明期のシーケンサのころからです。
中央ド=Cの音は60、Dなら62といったように音階を数字で表すとともに、音符の長さをステップタイムという数字で表していました。8分音符なら24、4分音符なら48といった具合です。さらにそのステップタイムのうち、実際に鍵盤を押している時間をゲートタイムといって、普通の弾き方なら4分音符42とか45、またスタッカートなら2とか3といった数字を入力することで、演奏するという非常に原始的な入力方法です。
レコンポーザ for Windows95の数値入力画面 |
その打ち込み、とても面倒そうに思えるかもしれませんが、これが慣れると実に効率がいいのです。とくにテクノなど機械的なサウンドを入力する上では非常に重宝するし、普通の曲であっても効率がいいため、通信カラオケデータなど、職人によるデータ入力の際は、誰もがレコンポーザを使って入力していたといわれています。
ところが、レコンポーザも海外のDAWの勢いに圧されて衰退してしまい、Windows 95用にリリースされた「レコンポーザ for Windows95 リリース3」を最後に、バージョンアップがされなくなってしまいました。