DTM・デジタルレコーディング/DAWソフト活用ノウハウ

ProTools M-Powered Essential登場(3ページ目)

ProToolsのエントリー版、M-Powered Essentialが登場しました。LEやM-Poweredの下位版という位置づけで、M-AudioのUSB I/F、Fast Trackにバンドルされているというもの。どんなソフトなのか紹介しましょう。

藤本 健

執筆者:藤本 健

DTM・デジタルレコーディングガイド

プラグインエフェクト数はベーシックなもののみ

ProTools M-Powered Essential
ProTools M-Powere Essntialにバンドルされるギターアンプシミュレータ、Sans Amp ギター・プロセッサー Model PSA-1
そうしたトラック数などの制限より、物足りなく感じるかもしれないのが、プラグインエフェクトの数でしょう。

とくにProTools 8になってA.I.R.(Digidesign Advanced Instrument Research)のエフェクトなど、強力なプラグイン・エフェクトが数多く搭載されましたが、ProTools M-Powered EssentialではA.I.R.のエフェクトがコーラス、フランジャー、フェーザーの3つのみとなっています。

もっとも、強力なギターアンプシミュレーターであるSansAmpを搭載しているほか、ProTools 7の時代からあったベーシックなDigiRackエフェクトであるコンプレッサ、EQ、リバーブ、ディレイ…といったエフェクトは一通り揃っているので、そこそこ使うことができます。

なお、プラグインの規格はRTASですが、Essentialの場合、利用できるのは予め入っているものだけで、フリーウェアや市販のものなどを追加インストールして使うことはできません。


2.5GBサンプル搭載のプレイバックサンプラーを搭載

ProTools M-Powered Essential
ProTools M-Powere Essntialにバンドルされるプレイバックサンプラー型のインストゥルメント、Structure Essential
利用できるソフトシンセもStructure Essentialというもの1つのみとなります。これはLE/M-Poweredには行っているStructre Freeに2.5GBのサンプルデータを搭載したというもの。ピアノサウンドや、ストリングス、パーカッションなど、リッチなサウンドがいろいろと揃っています

なお、このソフトシンセを利用するためのインストゥルメント・トラック数は8つまでと制限されています。そのため、あまり大編成の曲を作ることは厳しいですが、オーディオトラックと合わせるバッキング用のベーストラック、リズムトラックを作成したいというニーズであれば十分応えられると思います。


ProTools M-Powered Essential
ProTools M-Powere Essntialのメニュー上のいくつかの機能は使うことができず、メニュー項目の頭に赤いマークがついている
なお、そのほかにも編集機能などにおいて、いくつか制限があります。これはメニュー表示させるとすぐに分かるもので、メニュー項目の頭に赤いマークが入っています。これらはLE/M-Poweredに搭載されていて、Essentialにない機能で、これを選ぶと、その機能が搭載されていない旨の警告表示がされるのです。これら機能が必要な場合はM-Poweredへアップグレードせよ、というわけですね。
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