DTM・デジタルレコーディング/DAWソフト活用ノウハウ

ProTools M-Powered Essential登場

ProToolsのエントリー版、M-Powered Essentialが登場しました。LEやM-Poweredの下位版という位置づけで、M-AudioのUSB I/F、Fast Trackにバンドルされているというもの。どんなソフトなのか紹介しましょう。

藤本 健

執筆者:藤本 健

DTM・デジタルレコーディングガイド

Fast TrackにバンドルされたProTools

ProTools M-Powered Essential
M-AudioのUSBオーディオインターフェイス、FastTrack。これにProTools M-Powere Essentialというソフトがバンドルされている
プロのレコーディングスタジオ御用達のシステムといえば、ご存知DigidesignのProToolsです。国内のどこのレコーディングスタジオに行っても、まずProToolsが入っていないところはないといっていいでしょう。ソフトもハードもセットになったシステム製品であるため、ProToolsの全体像を捉えにくいのは確かですが、ソフトウェア部分がProTools SoftwareというDAWです。

そのProTools Softwareのエントリー版であるProTools M-Powered Esseintialというソフトが新たに誕生しました。バージョンはProTools M-Poered Essential 8となっており、WindowsとMacのハイブリッド。しかも、このソフトは単体で発売されているものではなく、M-AudioのUSBオーディオインターフェイス、Fast Trackという製品にバンドルされる形で登場したのです。実売価格が12,600円前後というハードウェアのバンドルソフトなので、「オモチャソフトなのでは……」という気がしてしまいますが、これは正真正銘のProTools。大規模なプロジェクト用でないことは確かですが、普通にレコーディング、編集、ミキシングといった操作を行っていくには十分すぎるほどの機能と性能を持ったソフトなのです。

そこで、ここではProToos M-Powered Essentialとはどんなソフトなのか、ProTools LEやProTools M-Poweredとは何が違うのかなどについて紹介してみましょう。


見た目にはLEやM-Poweredと変わらない

ProTools M-Powered Essential
ProTools M-Powere Essentialの起動時に表示されるオープニングのタイトル画面
ProTools M-Powered Essentialの画面を見る限り、ProTools LEやProTools M-Poweredとまったく同じで、何が違うのか分からないほどです。オープニング時に表示されるタイトルとバックの画像に違いがある程度だと思います。

ご存知のとおりProTools LEとはMbox2シリーズにバンドルされるソフトウェア、一方、M-PoweredはM-Audioのオーディオインターフェイスとセットで使う別売ソフトであり、機能的にはLEとM-Poweredはほぼ同等のものとなっています。そして、前述のプロ用のProTools Softwareとも機能的には変わりません。最大の違いは、プロ用は、外部に接続したハードウェアのDSP機能を使ってオーディオ処理ができるため、パソコン側のCPUパワーをほとんど使わずに安定した動作をするという点にあります。一方のLEやM-PoweredはすべてパソコンのCPUパワーで動作するため、利用できるソフトシンセやエフェクト、また扱えるオーディオのトラック数がマシン処理速度に依存する形になっています。

それに対し、M-Powered EssentialもLEやM-Poweredと同様にすべてCPUで処理するタイプのソフトとなっています。
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