DTM・デジタルレコーディング/レコーディング・制作ノウハウ

新世代レコーディングソフト、Record登場(2ページ目)

Line6のPODも搭載し、アナログコンソールとして著名なSSL 9000Kも忠実にさせたDAWとは異なるレコーディングソフト、RecordがPropellerheadから登場します。どんなソフトなのでしょうか?

藤本 健

執筆者:藤本 健

DTM・デジタルレコーディングガイド

ミキサーとラック、シーケンサの3部構成

Propellerhead Software Record
Recordはミキサー、ラック、シーケンサの大きく3つから構成されている。画面はミキサーとシーケンサ
このRecord、ソフトウェア的には大きく3つのパートから構成されています。

ひとつはReasonと同様のラックです。ここにはシンセサイザやエフェクトなどを自在に組み込んでいくことが可能となっています。

2つ目はシーケンサ。ReasonにもMIDIシーケンサが搭載されていましたが、ここでいうシーケンサとはMIDIに限らず、オーディオのレコーディングも可能にしたシーケンサです。トラック数も無制限となっています。

そして、オーディオとMIDIを混在させることを可能にしたのがミキサーコンソールです。Reasonにもラック内にミキサーを備えていましたが、これはラックの外にある独立したもので、これよってラックとシーケンサ、そしてオーディオインターフェイスをうまく統合しているわけです。


PODのギター&ベース アンプを搭載したラック

Propellerhead Software Record
ラックのリアは自在に配線できるReasonと同じ仕組み
では、そのReasonのコンセプトをそのまま引き継いだラックですが、やはりReason同様、背面の配線により自由にルーティングが可能になっており、シンセサイザやエフェクトなど、数々のモジュールが用意されています。


Propellerhead Software Record
Line6のPODがギター用とベース用の2種類搭載された
中でも注目すべきなのがLine6のPODのソフトウェア版が用意されていること。赤のギターアンプと黒のベースアンプがあり、PODサウンドをそのまま再現しているようです。前述の通り、このエフェクトやアンプシミュレータは、ソフトウェアのシンセサイザに対してかけるだけでなく、外部入力のオーディオや後述するシーケンサのオーディオトラックに対しても利用できるため、その応用範囲は大きく広がっています。もちろん、ハードウェアのPOD同様、リアルタイムにギター演奏した音にかけることが可能です。


Propellerhead Software Record
マルチ音源のID8が搭載されている
もう一つ、Reasonにはない新たなモジュールとしてID8というマルチ音源が追加されています。ReasonのシンセモジュールであるSubtractorやNN-XTなどは、確かにマニア心をくすぐるユニークなものですが、はじめてのユーザーにとって使いやすいとはいえません。そこでミュージシャンなら即使える、インスタント音源としてID8が用意されたというわけです。ドラム、ピアノ、ストリングス……と一通りのサウンドが揃っています。
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