DTM・デジタルレコーディング/DAWソフト活用ノウハウ

初音ミク、左腕の秘密(2ページ目)

初音ミクの左腕には数多くのスイッチのようなものが並んでいます。これはいったい何を意味するものなのでしょうか? DTMにとって重要な意味を持つこの左腕について紹介しましょう。

藤本 健

執筆者:藤本 健

DTM・デジタルレコーディングガイド

DXにはさまざまなラインナップが存在した

DX7
筆者の自宅で埋もれていたDX100
プロ用機材として24万8000円は破格値ともいえるものでしたが、当時高校生3年だった筆者にとっては高嶺の花。YAMAHAの楽器店に通っては音を鳴らして遊んでいましたが、さすがに手が出ないので、自分で半田ごてを持ってアナログのシンセサイザを組み立てたりしていた覚えがあります。

この大ヒットとなったDX7はその後、DX7II、DX7IIFDなどそのバリエーションを増やしていきました。そんな中、DX7の下位グレードのシンセサイザ・キーボードとしてDX21、DX27、DX100といったものも発売されました。そのうちのDX100は49鍵盤のミニキーボードタイプの音源で、定価で69,800円とDXシリーズの中では一番の低価格として登場したのです。


DX100
一部鳴らない鍵盤はあったが無事に動いたDX100
当時ようやく搭載されはじめたMIDIにも対応しているということもあり、これに飛びつき、大学時代かなり駆使したものでした。

機材はそのままとってあるのですが、かなり汚れている状態。電源を入れてみたところ、無事に動いてくれました。これを見ても、まさに初音ミクの左腕という感じがしますよね。


きらびやかなDXサウンドは、現在のシンセでも健在

ただの個人的な昔話になってしまいましたが、このDX7は現在もさまざまな形で広く使われている音源なのです。

まずは、YAMAHAに限らず各メーカーの最新のデジタルシンセ=PCM音源です。DX7とは書いていないものの、明らかにDX7からサンプリングした音が数多く搭載されています。中にはDX7を彷彿させる音色名をつけているものもあるので、手持ちの音源の音色名などをチェックしてみてください。

あのDXサウンドが再現されているはずです。前述したエレピやブラス、またストリングスなどDX7独特なサウンドが見つかるでしょう。
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