プラグイン対応しなかったのがReasonの勝因!?
Propellerheadのマーケティング担当の副社長、Timothy Self氏 |
Ernst:もう、本当にユーザーからいつも、いつも言われていますよ。「VSTプラグインに対応しないのか?」ってね(笑)。でもReasonはこれ自体が楽器なんです。もちろんラックという概念を取り入れたのが大きな特徴ですが、その音源にも自信を持っているので、こうしているのです。
Timothy:一方、DAWはCubaseやProTools、SONARなど、いろいろないいものがあるじゃないですか。それと敢えて競合させる必要はなく、お互い協調できるソフトとしてReasonは存在しています。だからこそReWireといった技術も最初から備えているし、REX、REMOTEなども使って互換性を高めているわけです。
--そう、以前から思っていましたが、ReCycle!、ReBirth、Reason、REX、ReWire、REMOTE、ReFill……とみんなRでスタートする製品名、技術名になっていますよね。
Ernst:そうですね(笑)。13年前、最初にReCycle!をリリースし、続いてReBirthという名前でソフトを誕生させました。こうなったらもう後は全部REを頭に付けるしかないじゃないですか。そのほうがユーザーにも浸透しやすいし、今後もそうしていくつもりですよ。
イベントでは、NAMMでも有名なデモ演奏者であるGerry Bassermann氏がReason4の機能をお披露目した |
Ernst:そうなんです。それは私自身、不思議に感じていますよ。以前は、競合はRolandであり、YAMAHAであり、KORGだと認識していました。やはりReasonは楽器なので。
--「以前は」とおっしゃるのは、現在は違う認識なんですか?
Timothy:いまは、やはりDAWとプラグインのソフトシンセというのが広く使われているため、ハードの楽器そのものよりも、こうしたソフトの世界が競合ですね。もちろん棲み分けはされているとは思うものの、今後もずっとソフトシンセとは競合していくでしょうね。