DTM・デジタルレコーディング/オーディオインターフェイス

今はやりの真空管アンプ・シミュレータ(3ページ目)

最近、ソフト、ハードを限らずいろいろと登場して身近になってきているのが真空管アンプ・シミュレータです。「今さら真空管?」なんて思う方もいると思いますが、これでどんなことができるか紹介しましょう。

藤本 健

執筆者:藤本 健

DTM・デジタルレコーディングガイド

寿命の心配がなく、扱いが簡単なシミュレーター


しかし、先ほども少し触れたとおり、真空管アンプは古い設計のモノであるだけに、問題も数多く抱えています。使っていてとにかく面倒なのが、電源を入れてもすぐに音が出ないこと。真空管が暖まるまで時間がかかり、そうならないと本領を発揮してくれないのです。

また、半導体と比較して寿命が短いというのも大きな欠点。そのため、真空管アンプは交換を前提に作られており、簡単に真空管を抜くことが可能です。ただ、最近では真空管はあまり流通していないし、国産のものはほぼ皆無。中国からの輸入のものなどを使うのげ現状であり、真空管の質によって出音が変わるというのも事実です。また、バイアス調整という電圧調整作業が必要となるため、素人が交換するとうまく音が出なくなるケースもあります。

Amplitube LE
いろいろな製品にバンドルされていることも多い、IK MultimediaのAmplitube LE
こうした真空管のデメリットを排除した、まさにいいとこ取りなのが、真空管アンプ・シミュレータです。これもはやり、製品によって音は違ってきますが、当然、スイッチを入れればすぐに使えますし、ソフトが壊れるということもありませんから、交換なんて作業も不要です。

それでいて、音はかなり真空管アンプに近いものになっているので、興味のある方はぜひ一度使ってみてはいかがでしょうか?IK MultimediaのAmplitubeは、プロ用として普及している一方、その簡易版ともいえるAmplitube LEはいろいろな製品にバンドルされているので、手元にあるという人も少なくないはずです。

UA-4FX
真空管アンプ・シミュレータを搭載したUSBオーディオインターフェイス、EDIROLのUA-4FX
また最近EDIROLから発売されたUA-4FXは、USBのオーディオインターフェイスに真空管アンプ・シミュレータが搭載されており、ハード上のつまみを動かすだけですぐに真空管アンプとして使うことができます。そのほかにも、SimulAnalog Guitar Suiteというフリーウェアなども存在していますから、一度試してみてはいかがでしょうか?
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