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【業界トピックス】まだまだ続く業界再編 DigidesignがM-Audioを買収!(3ページ目)

合併、買収劇が続くこの業界にまた新たなニュースが飛び込んできました。M-AudioがPro ToolsのDigidesignに買収されることになったのです。これにより何が起こるのでしょうか?

藤本 健

藤本 健

DTM・デジタルレコーディング ガイド

DTM(デスクトップ・ミュージック)という言葉が生まれてから20年以上が経ちました。それ以前からずっとこの分野を追ってきましたが、技術の進歩に伴いPCでできる音楽制作の幅はどんどん広がってきています。その長い経験と技術知識を元に、DTM・デジタルレコーディングのノウハウや情報を分かりやすくお伝えしていきます。

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AvidがM-Audioを買収した背景


M-Audioロゴ
M-Audioは買収されても、当面現状と変わることはなく、オープンプラットフォームでの製品を出し続ける
では、どうしてAvidはM-Audioを買収することにしたのでしょうか?それは、やはり、コンシューマー向け製品に力を入れたいというのが背景にあるようです。ご存知のとおり、ProToolsはプロの業界においては、完全に標準のシステムとなっており、どこのレコーディングスタジオにも入っています。それと互換性をもつローエンド製品として、これまでDigi001、002、M-BOXなどを出してきて、それなりに売れてはいるものの、爆発的なヒットとまではいえません。また、ProToolsを仕事で使っている人がその延長線として家でも使うためにこれらを購入するケースが多く、広く一般に浸透しているとはいえない状況です。


そんなところに手を打つため、コンシューマー製品で力のあるM-Audioを買収したというのが大きな理由のようです。ただ、実際、両者の製品を使っていて思うのは、M-Audioさえ買収すれば、コンシューマーに浸透できるのか、ということ。確かにハード的にはこれで十分でしょうが、ソフト的にはProTools LEだけでは弱いように思います。確かにWindowsベースでも動くようになり、それなりに本気になってきているのは分かりますが、やはり現行のクローズドな環境のままでは、広く一般に受け入れられるのは難しいようにも思います。となると、ソフトウェアを持つ会社の買収、そんな手段が近い将来起こるのかもしれませんね。
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