■超薄型、コンパクトサイズの標準鍵盤搭載USBキーボード
さて、もう1つ発表された製品というのがUSB接続のオーディオインターフェイス機能つきで、フィジカルコントローラを備えたキーボード、PCR-1です。そういうと、「あれ、また?」と思う方もいるでしょう。確かにEDIROLでは昨年PCR-A30というオーディオインターフェイス機能とフィジカルコントローラ搭載のキーボードを発売しています。
このPCR-A30が32鍵盤であったのに対して、PCR-1は25鍵盤。「それならわかりやすく、PCR-A20とかPCR-A25というネーミングにすれば」と思うかもしれませんが、実はこれ、キーボードの設計が大きく異なるのです。単に25鍵盤に減らしただけでなく、非常にコンパクトなんです。といって、別にミニ鍵盤にしたというわけではなく、従来どおりのフルスケール。でも、鍵盤のストロークを浅くし、28mmと非常に薄いものとなっています。またコントローラ・スイッチ類を少し小さくしたり、シフトスイッチで切り替えて使うようにして大幅にサイズを縮小。結果として、約1,500gという軽量なものに仕上がっているのです。
私も、その実物を触って弾いてみましたが、これがなかなかいい感じ。キータッチが重めで、エレピのような感覚です。確かにストロークが浅いのでベロシティーの変化をつけにくいという面はありましたが、人によっては、こちらのキーボードのほうがいいという人もいそうです。ちなみに、この鍵盤、S・L・I・M(Short-stroke Low-profile Impact Mechanism)という名前のキーボードだそうで、うまいゴロ合わせをしています。ネーミングはアメリカ人とのことですが、開発はもちろん日本です。
オーディオインターフェイスとしては24bit/96kHzに対応したアナログの2in2outで、出力にはポータブルCDプレイヤーなどに搭載されている丸型光デジタルとヘッドフォン端子兼用のコネクタも用意されています。一方、コントローラのほうは、フルアサイナブルな25系統の操作子があり、メモリーセットは従来のPCRシリーズと互換性があるため、Webに数多くアップされているライブラリをそのまま利用することができます。
気になる価格はオープン価格となっていますが、2月末発売で店頭価格で3万円前後になるとのこと。個人的にはオーディオ機能はいらないから、キーボードとコントローラのみで2万円以下に抑えてもらえるととっても嬉しかったのですが……。みなさんはどう思われますか?
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