■モジュールを配線して音源を構築するソフトシンセ
ソフトシンセというと、現在ほとんどのものがドイツを中心とするヨーロッパの製品で、一部アメリカの製品があるといった感じで、国産のソフトはごくわずかしかありません。そんな中、非常にマニアックで、かつ高性能なVSTインストゥルメント対応のソフトシンセが日本のソフトハウスから誕生しました。
VOID Modular Systemというソフトを開発したのは仙台にあるPSOFT(有限会社ピー・ソフトハウス)という会社。これまで特にDTM関連のソフトを作っていたところでもなく、主に受託開発をやっていたソフトハウスのようなのですが、かなりすごいソフトを開発してくれました!
まず概要を説明すると、これはWindows版のVST環境で動作するソフトシンセであり、CubaseやSingerSongWriterなどのホストソフトとともに利用するソフトです。価格は28,400円で、Webからのダウンロード販売となっています。つまり、いわゆるシェアウェアのひとつですね。
画面をちょっと見ると分かるとおり、アナログのモジュラーシンセ風なデザインになっていますが、実際、さまざまなモジュールを組み合わせてシンセサイザを構築していくタイプのものです。考え方としては、以前紹介したArturiaのMoog Modular Vなどとも近い考え方のソフトで、各モジュールを配線して、音源を組み立てていくようになっています。ただし、Moog Modular Vとは異なり、モジュールを自由に追加して増やしていくことが可能で、それぞれをうまく繋ぎ合わせることで、無限の組み合わせが可能となっています。